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2004.10.10

新札見本流出事件




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印刷局「本物の可能性高い」 新千円札見本ネット流出
BIGLOBEニュース:新千円札の見本?ネットオークションに

ヤフオクに改札が予定されている千円の新紙幣の見本が出品された。ヤフーが削除することでオークション自体は終了したわけだが、当然それで終わるはずがない。

なんせ削除前についた金額は99億円。
おいおい千円だろう?で見本だろう?と思われた人、甘い!甘すぎ!!
過去にこの様に独立行政法人国立印刷局から見本や試し刷りが流出した例は、ただの1度もない。今回が初めてなのだが、これは明らかに過去に改札があった時代に比べ、働いている人の、関連業者等総ての関わっている人たちのモラルが低下していると言うことだ。
自分がどれほど重要な仕事をしているかの認識が薄いと言うことだ。

隠された紙幣の能力

上記サイトを見ていただければお解りになると思うが、日本の紙幣には実に多数の世界的にも最高レベルの印刷技術を使用した偽造防止技術が施されている。
みんなが知っている偽造防止技術に「透かし」があるが、これは紙を作るところから特殊に加工を施さなければならない、透かし自体は紙幣だけではなく証紙や領収書などにも入れられている。が、しかし、紙幣の透かしは実は特別な透かしだ。
黒透かし。
それが特別な透かしである。
透かしの言葉の通り、普通よりも透けて見えるのが透かしだが、それは技術者一般の間では白透かしという、紙をその部分だけ薄くする。光にかざすと透過率が高いので透かしの部分はが比較して白く見えるためその名がついている。
というわけでその逆の黒透かしは、透過率が低いため黒く見えるために付いた名である。即ち黒透かしの部分は紙が厚くなっているのである。越前の和紙職人さんが開発した特級技術だ。法律でもすき入紙製造取締法で保護されているくらいの重要な技術だ。
他にも、潜像パール模様、すき入れバーパターン、潜像模様、パールインキ、マイクロ文字、特殊発光インキ、深凹版印刷、と製紙と印刷の最高峰がここに結集している。それらの技術は職人の技術だけではなく、素材も厳重に保護されているものなのだ。

逆に、印字のための版は本物の紙幣から起こす事ができるのだから、紙幣の原紙とインキがあれば、本物を作ることは出来るのである。

今回の流出事件は今まで厳重に管理され続けていた技術、素材が流出する危険性を示した、とんでもない事件と言うことなのだ!

人の口に戸は立てられないとは言うが、それさえもクリアできなければ、国家機密はまもれないだろう。今までそれが出来ていたのは人の資質の問題だ。
採用された人間のモラルの問題だけではなく、今回の事件を引き起こした人物または関連会社を採用した国立印刷局のモラルも大きく問われるものといえるだろう。


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投稿:by 2004 10 10 11:34 AM [文化・芸術] | 固定リンク

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