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2005.01.12
パーキンソン病でこばなしをひとつ。
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ES細胞でパーキンソン病改善 サルで初めて成功 - asahi.com : サイエンス
最近、パーキンソン病に関する発見や成功事例のニュースが続いています。
ここに色々と書かれていますが、要するに神経細胞のパーキンソン病とは異変が原因となっているものです。それ以外の原因によるものは、パーキンソン症候群あるいはパーキンソニズムと呼ばれ区別されています。
で、そのパーキンソン病を発見したのがパーキンソンさん。
パーキンソン病の最初の報告から数えて今年の2001年までには実 に184年の年月を経たことになる。
やっぱ、医学の進歩ってそのぐらいのタイムスパンのものなんですね。
で、なんでこんな話をしているのかというと、前にも少し書いたかもしれないですが身内が研究していたりします。いちいち別にこのブログで書かなくてもいいのですが、先日その研究内容に興味を持った友人に説明を求められまして、説明がめんどくさいのでそのうちブログに書くと約束してしまったからです。
で、その身内の研究というのがこれ。
アポトーシス誘発GAPDHを指標としたパーキンソン病の病因学的検討と治療薬の開発
その友人が見たものもこのページ。確かにこれじゃあ、なんだかわからない。で、解説しようかなあと思ったら、こんなページを発見。
最近、GAPDHは解糖系における酵素以外の機能として神経細胞死への関与が示唆されている。
その示唆がまさに研究内容になるんです。で、ここ説明やめたら、また文句言われるのでもう少し続けます。
GAPDHというのは解糖系の酵素の一種です。解糖というのは、すごく端折って言うと、脂肪の燃焼のことです。つまり身体中のどこにでもある酵素です。この研究で問題になっているのはアポトーシスです。アポートシスとは計画細胞死とも言われ、ある段階に達した細胞はあるプログラムに基づいて自然に死、つまり分解していきます。これもほぼすべての細胞に見られる特徴です。
で、問題はここからです。さっきの引用をもう1回引っ張ります。
アポトーシス誘発GAPDHを指標としたパーキンソン病の病因学的検討と治療薬の開発
GAPDHが神経細胞のアポトーシスに関与しているらしいんですね。で、もちろんこれは変質プログラム。パーキンソン病(と特定できたわけではない)になると、普段はこんな振る舞いをしないGAPDHが神経細胞の死に影響をするらしいんです。
これでわかってもらえただろうか?
これらの研究成果は同じドーパミン神経の変性を特徴とし、パーキンソン病の9割以上を占める“孤発性※2パーキンソン病”の病因解明・治療法開発にも寄与するものです。
で、今一応ここまで研究は進んでいるわけです。ではー。
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投稿:by いしたにまさき 2005 01 12 06:17 PM [親父] | 固定リンク
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