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2005.06.09
ついに出た!ThinkPadのTabletPC!!
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リンク: Lenovo パソコン ThinkPad X41 Tablet - Japan.
タブレットPC、それは画面にペンでぐりぐりして、操作や描画を可能にした一歩先行くノートPCである。画面を見ながら手元でマウスを操作するのではなく、画面を見ながら手元のタブレットにペンを走らせるのではなく、見ている画面そのものにペンを置き、より直感的に!アナログの紙とデジタルの画面の良いとこ取りの夢の結晶なのだ!!!
技術的なことは上記通りタブレットという、紙にペンの操作をデジタルで行うための入力装置をベースに、どうせだから見えてる画面を一緒にしちゃおう
よと言う液晶タブレットに発展したところから、じゃあさらにノートPCの画面を液晶タブレットにしちゃえば最高じゃん!という結果。
古来(笑)より、画面を触るタイプの入力形式を持った機器は多数存在した。富士通のワープロ、シャープのザウルス、アップルのNewton、US
Roboticsが基礎を作り3comを経たPalm。それらは画面の耐久性と認識率の戦いであり、利便性の追及の歴史である。
かくいうIBMも入力装置への追求は常々研究開発を続けていた。
ペンの老舗Crossと共同開発したCrossPad!
日本IBM、手書き入力デバイス「CrossPad」日本語版を発売
デジタルパッドの上に普通紙をおき、専用のボールペンで書き込んだ軌跡の位置情報をデジタルパッドが記録。ベクトルデータとして本体に記録するとい
うアナログデータのデジタル化の革命的な製品だった。使用するのは従来通りのペンと紙でありながらも、筆跡がデジタルデータとして取り込めるのだ。
しかもベクトルデータとして保存されるため、ラスタデータ(ドットのデータ)と違い、拡大しても荒れることが無い。しかも1本1本のベクトルデータに時刻
データが記録されるため、書いた順番を再現することが出来る。さらにはPDF化、イラストレータデータとしての転用も可能な、とんでもなく素晴らしいもの
だったのだ。
……でも売れなかった。
売れなかったのは取り込みにシリアルケーブルを必要とし、重量もあったからかという反省からか、軽量USB対応したCrossPad XPという小型機も発売されたのだが、日本では発売されなかったうえに、短期間で製造を終了する。
そしてよりCrossPadの反省を生かしつつPCとの融合を更に図った機種を開発。
それがTransNote!
日本IBM、ノートPCとノートブックがひとつになった『ThinkPad TransNote』を発表
ThinkPadの横にCrossPadを装着し、両者を常時接続!ThinkPadの画面もタッチスクリーンにして、より一層親和性を持たせた夢の機体だ。現在でも自分の愛機でもある!!
通常のPCとしての使用時には、CrossPad部分は折りたたむ形でThinkPadの下側に、逆にCrossPad部を使用する際には逆に折り込む事で片方だけ使用する際にも邪魔になることはなく、まったく自然に両方の機能を使用することができた。
……でも売れなかった。
理由はおそらく、重量と大きさと値段、そしてターゲットをビジネスマンにしたこと。
初めの3点でもう売れないこと確定のようにも思えるが、ビジネスマンに向けたところは本当正反対にダメだったと思う。
そもそもIBMはPCのビジネス機代表として開発をしていた延長としての発想だったかもしれない。しかし、メモをいくら保存したところで、何が便利なのか?メモを見返すことを画面上で行うことを、果たしてどれくらい行うだろうか?
見て検索しなければならない場合、PCは紙には絶対的に劣る。テキスト検索が出来るように手書き文字がテキストデータに起こせるようなそんな機能はなかったのだ。
要は保存されるメモのデータはすべて画像なのだ。そこで視点を変えることが必要だった。TransNoteの紙に書いた画像を簡単にデータ化したい人種、それはデザイナーやイラストレーターと言った、ラフを書く人達だったのだ。
事実、自分は30万で発売されたTransNoteが10万で投げ売られていた時に購入し、数人のデザイナーやイラストレーターにプレゼンしたところ、い
ずれも非常に好感触。PowerBookを持ち歩くデザイナー達にとって、TransNoteは重量と大きさと値段ともまったく問題ではないのだ。IBM
初のデザイナー向けPCとして売り出していたら、結果は違ったのではないだろうか。
さてはて非常に長い前置きになったのだが、そんな歴史を持ったIBMから、初のタブレットPCが発売される。
タブレットPCという企画が発表になって以来、多くの企業が参入し様々なタブレットPCを作っている。
NEC (ピュアタブレット型) HP (ピュアタブレット型) ソーテック (コンバーチブル型) 富士通 (ピュアタブレット型、デスクトップ型) 東芝 (コンバーチブル型) Acer (コンバーチブル型) ビューソニック (ピュアタブレット型) ペースブレードジャパン (ピュアタブレット型)
今までのIBMの経歴を見ると、絶対に作っていてもおかしくない。
なぜだろう?と疑問には思っていたのだが、LenovoへのThinkPad部門売却を聞いた時、それが作らない理由だと思った。撤退する部門で新機種の製作を辞めたのだ、と。
そして今回、LenovoになってからThinkPadの名を冠したタブレットPCが発売される!
過去の資産を大いに活用した素晴らしいタブレットPCとなるだろう。
そしてThinkPadの参入により、タブレットPCのいまいち低い認知度は一気に高まるに違いない!
これからノートPCを買おうと思っている諸君!コレは買いだよ!!!
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投稿:by いしたにまさき 2005 06 09 02:27 PM [魂(ハート)] | 固定リンク
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