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2005.12.01
どうぶつの森ってなんでこんなにおもしろいわけ?・学習編
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どうぶつの森において、人はしばし釣り人になりやすい。それは以下のようなことが理由としてあげられる。
- 昼間はゲームできない
- たぬきの店は23時に閉まってしまう
- 他の村にはいつも行けるわけではない
- されど、ローンは支払わなければならない
そういうお父さんに用意されているのは、夜釣りである。しかも、夜釣りで雨が降ったり、雪が降ったりすると、いい獲物がいる。そして、すっかり夜勤の釣り師となってしまったりするのである。しかも、釣りにおいて音がかなり大きなファクターとなるため、外でやるのにもあまり向いていないのである。
で、この釣りが実に楽しい。ただ、気をつけなくてはいけないのは、釣りそのものが楽しいわけではないということだ。釣りそのものの楽しさという意味では、釣りゲームの方がおもしろいはずだし、どうぶつの森の釣りは実に単純だ。
- さおは一種類
- えさなし
- キャスティングにこつなし
- 引き上げるのはAボタンを押し続けるだけ
魚影を見つけたら、魚の頭のほうに投げ込んで「ぴちゃ」という音に耳をすませるだけである。ホントにこんだけ。釣るという行為において、プレイヤーに選択肢はほとんどない。そこにあるものを釣れ!と言われているようなものだ。で、始末が悪いことにそれが面白いわけだ。
ということは、ここではっきりしたことは、別に釣りは釣りでなくてもいいということだ。
どうぶつの森をスタートするときに、タクシーの運転手からプレイヤーは質問を受ける。これがその後のどうぶつの森のプレイに影響を及ぼすであろうことは、多少ゲームの心得があればすぐにわかることだ。
ただ、その反映は決して直接的な形ではやってこない。時間が経過して、徐々にいろんなことを学習していくとわかってくることである。そう、どうぶつの森において、プレイヤーは常に学習させられている。ただし、学習させられているのは遊び方ではない。「この世界はこういう世界であるのだよ」ということを日常の些細なことを駆使して教えてくれる。
学習 → 経験 → 理解
このサイクルの繰り返しだ。理解は常にあとからやってきて、学習効果は時間差で現れる。だから、ある一定の時間を経過すると急速におもしろくなってきて、自分に日課を課すようなプレイヤーも登場するのである。つまり、レンダリングは常にプレイヤー側に預けられているのである。
『地中美術館』ウォルター・デ・マリアがつくり出す世界形式より
くどいようだが定義されているのはわれわれの見方ではない。空間を形づくっている条件なのである。だから作品空間は、世界がこのように現れるとすれば、このような条件によってだけであるとだけ定義されているのである。それ以外の現れはない。後はわれわれに任されているのである。
さて、次はマップ編です。
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投稿:by いしたにまさき 2005 12 01 06:06 PM [ゲーム] | 固定リンク
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