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2006.03.16

テッド・ネルソンはすごいおっさんでした。




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テッド・ネルソン!いやあ、よかったですよ!

 リンク: デジタルハリウッド大学大学院 東京本キャンパス スペシャルイベント開催!.

これなかった人も多かったようなので、少し細かめにレポート。

▼テッド・ネルソンがやったこと

1960年頃にコンピューターと出会い、それまでにカメラマン・雑誌編集・ロックミュージカルの演出なんていうことをやってきたが、これだ!と思った。

メディアマシーンだ!人類の未来はスクリーン上にある!つまり、いかに紙から脱却できるかということが大事になる。リンクはつねにオリジナルのドキュメントにオリジナルな状態(Copy Right)でリンクしているべきで、それこそハイパーテキストだということ(Hovering Linksという考え方)。

テキストの将来を技術者にまかせるとどうしようもないことになり、実際その通りになった。wwwはリンクが隠れていて、一方的だからうんこだ。

▼テッド・ネルソンが怒っていること

今のコンピューターは全くダメだ、理由は!

  • ヒエラルキーなストラクチャー(構造)であること

FATもFAT32もNTFSもMacOSもUNIXもファイル構造は全部これだ。パラレルに交差してつながるストラクチャーであるべきだ。

「解剖学っていうのは、どことどこがつながっているかを学ぶことなんだよ。セックスはヒエラルキーなものかい?」

  • 紙のマネにとどまっていること
wwwの仕様を技術者に任せたから、今こんなひどいことになっている。当時もwwwの仕様を決める際には、ものすごくもめた。でも、やつらは印刷できないから!それじゃダメだと言った!

とにかく人間の感性で理解しやすいものを作りたい。いくつもの作業を同時にやり、創造し、思考するにはこんな紙のマネごとではダメなのだ!

結局、全部!パロ・アルトが悪い。ゼロックスっていう印刷する機械を売っているメーカーの研究機関だから、こんなことになっている!

▼テッド・ネルソンがやりたいこと、やっていること

Copy Rightのことをもっとやりたい。著作権法を変えようとは思わないが、現行法はとても使いにくい。それが最大の問題だ。全部払うか、全部ダメかのどっちかだ。

そうではなく、部分部分の著作権を運用するというやり方があってもいいはずだ。見たいところだけに金を払うということがあってもいいではないか。

ドキュメントが変化したときに、考えはどう変わっていくのか、それを見たいのだ。



▼テッド・ネルソンに私が質問したこと

質問:ハイパーテキストの概念をはじめて耳にしたとき、私は家にコンピューターもなく、インターネットにつなげたこともありませんでした。そして、はじめてネットにつなげたときに、実はとてもがっかりしました。ハイパーテキストの概念からすると、すべてのテキストにリンクが貼られているのが当たり前だと思っていたからです(なんで、こんなにリンクが少なくて、ダメなリンクばかりなんだ!)。

で!

今の日本にははてなというweblogとwikiが融合したようなサービスがあり、はてな内にデータのあるものであれば、テキストを入力すると自動的にリンクが生成されていきます。これはある種の理想だと思いました。でも、わたしは使ってみて、またがっかりしました。

そして、きょうのお話を聞いて、その自動生成されるリンクがオリジナルのドキュメントにオリジナルな状態であれば、問題はひとつ解決するのだと思うことができました。

ただ、その状態になっても、すべての文章を書くものが、編集者となることはハッピーなんでしょうか?

答え:ハッピーかどうかを決めることはハイパーテキストtのことよりも、ずーっとむずかしいことだ。それはぼくには決められない。ただ、ぼくはパワフルでシンプルなツールをつくるだけだ。

うわあああ!このおっさん!!なあああああんにもあきらめてない!すごい!!

ということで、とても感激したので記念撮影してもらいました。まだまだ興奮気味です。

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リテラリーマシン―ハイパーテキスト原論
思想としてのパソコン

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投稿:by 2006 03 16 06:20 PM [魂(ハート)] | 固定リンク

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