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2007.01.20
攻殻機動隊が育てた2つの才能(神山健治・速水健朗)について
この「にんげんドキュメント「対話がアニメを作り出す~監督 神山健治~」という番組だけは見なくてはいけないと思い、録画を忘れてしまったので、家路を急ぎました。結果を先に言うと急いでよかった。
リンク: NHK 番組表.
近未来SF「攻殻機動隊SAC」が全米CATVの視聴率トップを記録するなど、世界から注目されるアニメ監督・神山健治(40歳)。周到に練りこまれた物語と奥深い心理描写が人気の秘密だ。番組は、神山監督の新作アニメ「精霊の守り人」の制作現場を1年あまり取材。脚本家たちと山にこもり徹夜で議論する「脚本合宿」や、毎回10時間以上続く「脚本会議」の中で物語が生まれる瞬間に立ち会い、神山健治監督の魅力に迫る。
「人の錆びは対話で落とす」などの言葉が並ぶ中、合宿や会議の様子を映し出されていました(ナレーションが戸田恵子さんっていうのがまたスタッフわかってるねえ!)。メモ書きを重ねながら推敲し、放送前に全話の話の枠組みをきっちり決めていっていました。
やっぱり、攻殻機動隊SACのDVDを本編もインタビューも全部見たものとしては、なるほどやはりそういう作り方をしているのだなあととても納得できました。
ただ、それを見ていて思い出したのはある2冊の本のことである。いや、アマゾンの取り扱いではDVDになっている、まちがいなく優れた書籍のひとつであるDVDのことである(どちらもファーストシーズン、つまり笑い男編)。
▼攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Official Log (1)

▼攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Official Log 2
この攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Official Logの2冊、いずれにも付属されてる(というかこっちが本編だけど)ブックレットがすごい。
どのぐらいすごいのかというと、写真を見て欲しい。まず、圧倒的な量である。
■箱から出した表紙、DVDが入っている
■横から見たところ
聡明なみなさまなら、もちろんお気づきだと思うが、もちろんこの赤や緑のところがブックレットである。つまり本である。これをDVD扱いで売るなよ、アマゾン。
でだ、問題はそんなことじゃない。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXシリーズ(以降、攻殻SAC)には、2つの俯瞰という要素が強く働いている。その俯瞰の要素というのは、われわれのこの世界の外側に(内側にも)、われわれの知らないところで、われわれに何かをしている別の世界の存在がいるという意味での俯瞰のことである。
1つは、物語内に存在する俯瞰、つまり攻殻機動隊である公安9課という組織の上部に存在する何か。ネットワーク内の何かというのもこれに含まれる。
もう1つは、映画という存在。つまり押井守という存在である。
おもしろいのは、公安9課も神山健治監督もその何かに対して、挑戦しつつ決別しようと思えるところである。
さて、攻殻SACは1本の映画ではありません。長いテレビシリーズです。そのため、その物語には骨格が必要になります。
- 警察組織
- われわれの上に存在する圧倒的な上部構造
- 不可解な犯罪の数々
これらのものが存在しなくては、少なくとも攻殻SACのファーストシーズンを成立させることは難しかった。いや、少なくとも神山監督はそう考えたはずである。そして、格好のサンプルはとてもラッキーなことにこの日本にはあった。そう戦後の犯罪史である。
- 警察組織
- GHQ
- 日本の黒い霧 などを参照のこと
で、神山監督がそう考えたであろうことにはっきり気づいた人がいた。この攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Official Log 2 には、それはあるだけのページを使って、そのページには余りにも不釣合いな情報量でつめこまれています。
さて、このブックレットの最大の関心事は、実はその内容のことだけではありません。問題は、この編集をしている人そのもののことです。その人の名前を「速水健朗」と言います。
私の推測が正しければ、何かのサンプルを得て、そこを徹底的に調べ上げ、可能な限りページ数のある限り情報量を詰め込んでいく手法というのを速水さんはこの攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Official Log 2で発見したのである。
その手法が開花したのが、もう何度もこのブログで紹介している『タイアップの歌謡史』になるわけです。
そして、この『タイアップの歌謡史』とほぼ同時進行で進んでいた本がもう1冊発売されました。
▼社内ブログ革命 営業・販売・開発を変えるコミュニケーション術

リンク: 【B面】犬にかぶらせろ! - 社内ブログ革命(日経BP).
ブログ論としても興味深い内容かと自負してます。
で、ここでも問題はそんなことじゃなくて、ところどころではっきりと速水節炸裂してますから(というかタイアップの歌謡史であたった資料の影響)、速水ファンのみなさんは「え?社内ブログ本?」とうっかり見過ごすでないですよ。前半だけで、はっきり5回ほど笑わせていただきました。
え?笑う本じゃないって?
大丈夫です。この本には一般のブログにも通用するものがいっぱい詰まっています。ええ、ちゃんとブログ論になってます。
少なくとも、最近読んだブログ系の本の中ではいちばんブログのこつというかやってみないとわからない秘密の部分に近づいている本なんじゃないかと思います。
いやあ、ホントいい仕事しますねえ。まじでおすすめします!鉄板!
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投稿:by いしたにまさき 2007 01 20 05:41 AM [ロギングされる僕ら] | 固定リンク
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そもそも【ロギングされる僕ら】なんていうカテゴリーを設定したのか?という話をしよ 続きを読む
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