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2007.12.11

初音ミクにオリジナルの代表曲が出たらしい「ウタエナイウタ」




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唐突ですが、その初音ミクにとっての代表曲がこの「ウタエナイウタ」。

はじめて聞いたときは、いかにもな(でも、けっこう好きな)ポップスという印象だったのですが、秀逸な解説を発見。なるほど、歌詞か!

 リンク: 「ウタエナイウタ」は、初音ミクの代表曲じゃないかしらん - アルカンタラの熱い夏.

これは、間奏のあとの歌詞なんですが、そのときのイラストが、画面に映る「鏡音リン」を膝を抱えて見つめる「初音ミク」、なわけです。そんでもって「君にもらったメロディうまく歌えないままにひとりになる いかないで」だからね。うまい。 最初のバージョンが出たときには、姉妹製品の「鏡音リン」のニュースはまだ発表されていなかったはず(?)だから、うまい具合にオチをつけたなーとうなりました。

ボーカロイドという世にも奇妙な存在のアイロニーを浮き彫りにする批評的なまなざしと、90年代のサブカルっ子を出自とするポップセンスが同居していて、これぞ正しい初音ミクなんじゃないかって気がしてくる。いいわ、これ。

で、心を入れ替えて、フルコーラスをもう1回聞いてみた。

聞き終わって、確かにすばらしい間奏のあとを噛み締めて、まっさきに思い出したのがロビタ。

そう、あの手塚漫画史上に残る名セリフ「神よ、ロビタを救いたまえ」のロビタです。

つまり、取り替えが可能な有機生命体でないものの悲しみというやつです(何言ってるんだ、おれ!)。

ロビタが登場するのは、『火の鳥』の未来編と復活編(もちろん、未来編の後に、復活編を読むべし)。

いわゆる黒手塚でもなく、白手塚でもない、その個性がバランスよく両方出た(個人的には)手塚漫画の最高傑作(要するに火の鳥はこれだけ読んでおけばいい)。

火の鳥 (3) (手塚治虫漫画全集 (203))【未来編】
火の鳥 (3) (手塚治虫漫画全集 (203))

火の鳥 (7) (手塚治虫漫画全集 (207))【復活編1】
火の鳥 (7) (手塚治虫漫画全集 (207))

火の鳥 (8) (手塚治虫漫画全集 (208))【復活編2/羽衣編】
火の鳥 (8) (手塚治虫漫画全集 (208))

ロビタでは単一の不幸が描かれます。そして、人間に奉仕するロビタ。そのロビタの出自には、また物語があります。ああ、素晴らしいすごみのある作品。

なお、ロビタに関してはすかんちにそのまま「ロビタ」という名曲があります。

DOUBLE DOUBLE CHOCOLATE
DOUBLE DOUBLE CHOCOLATE

こちらも合わせてどうぞ!って廃盤かよ!

なんだか、わからなくなってしまいましたが、初音ミクってのは、やっぱりきのうきょうで急に出てきたもんじゃないってことですよ。

 ♪魔法みたいに思えたー

【追記】

なぜか、作者の方のコメントまで入り、こちらこそ恐縮しています。どうやら、エントリーだけでは「なぜ代表曲か?」という説明が足りなかったみたいなので、追記します。

私はこれまで見た、聞いた初音ミクは「本来人が歌うものを歌わせている」「人の声ではないが故に人では無理な歌」「萌えるワードを歌わせる」というものがほとんどでした。

つまり、初音ミクをなにか他の要素を補完する存在として扱ったものでした。

ところが、この「ウタエナイウタ」の歌詞は、そうではありませんでした。内容が初音ミクの存在意義にかかわった領域に踏み込んでいます。

仮想のものが仮想の存在意義について、仮想の曲を歌う。これは何かを補完しているわけではありません。

しかも、初音ミクとDX7の関係についても諸所語られていますが、そもそもヤマハのDXシリーズだって、生楽器の仮想という面も当然あるわけです。

もうわけがわかりませんね。でも、それが気持ちいいのです。

この気持ちよさが「代表曲」と言ったことの根拠です。いやあ、面白い。

「神よ、初音ミクを救いたまえ」

VOCALOID2 キャラクターボーカルシリーズ01 初音ミク HATSUNE MIKU
VOCALOID2 キャラクターボーカルシリーズ01 初音ミク HATSUNE MIKU

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投稿:by 2007 12 11 04:25 PM [文化・芸術] | 固定リンク

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