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2008.01.06

『ジャンクション』という愛すべき本と悪い景観




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ページをめくっているだけで思わず顔がにやけてしまう本というには、まずめったにお目にかからない。そういう本には以下のような様子が不可欠だからです。

  • 著者はひょっとしてバカなのではないだろうか?
  • 文章は読んでもいいし、読まなくてもいい
  • でも、読むとさらににやける
  • 読んでいるおれもバカなのではないだろうか?
  • いやあ、でもこれはいい本だあ

で、こういう本は過去になんだかお目にかかっているのですが、どうもそういう本は著者コレクションの披露という形で世に現れる様です。

過去には横尾さんのまさに狂気の本『滝狂人』という本がそういう本の自分の中での代表でした。

滝狂―横尾忠則Collection中毒 (横尾忠則Collection中毒)
滝狂―横尾忠則Collection中毒 (横尾忠則Collection中毒)

そして、ここにさらにもう1冊、それに勝るとも劣らないにやけ本が加わりました。そう、去年はタモリ倶楽部にも出演したかの団地総裁であらせられる大山総裁の『ジャンクション』です。

ジャンクション
ジャンクション

ただ、この『ジャンクション』の仕事ぶりは団地総裁の大山さんというよりは、デイリーポータルZの大山さんの仕事と理解する方がわかりやすいかもしれません。そういえば、工場萌えの人でもあるわけです。

工場萌え
工場萌え

団地マニア ~団地プレイはじめの一歩~
団地マニア ~団地プレイはじめの一歩~

で、話を『ジャンクション』に戻します。


ジャンクションとは高速道路で路線が合流するところ。インターチェンジは高速と一般道が合流するところ。

まず、どうにもこうにも痛感させられまくるのが、大山さんの写真のうまさ。

機材とかテクニックとか、そういう問題じゃない。これは愛情からの執念のうまさ。とにかくうまい、うなるほどうまい。この写真を撮るために、どれだけの手間ひまをかけているのだろうかと途方に暮れるうまさ。

もちろん、ジャンクションそのものを楽しむために、すべてのジャンクションへのアクセスメモ(電車で行くのです!)やジャンクションのサンプルルートまでついている丁寧ぶり。この本が1600円だなんて、なにが本の値段を決めるんだかわかりゃしないです。

で、大山さんの真骨頂は最後のページにありました。

ここまで、ジャンクションの話しかしてこなかった大山さんが突然日本橋の話をするんですね。

みなさんもよく知っているように、東京・日本橋の上には首都高速が上を走っていて、一応交差しています。これを大山さんは江戸と東京のジャンクションと呼びたいようです。詳細は書きません。

 リンク: Japanese Ultimate Nerve-racking Kingdom (JUNK) - 身辺メモ.

最後のページ、著者があとがきのように記している一文が素晴らしい。引用するのがもったいない。みんな買え。

このお江戸・日本橋については、以前に「釣りバカ日誌」と「パトレイバー2」にかこつけて、こんなエントリーを書いたことがあります。

 リンク: パトレイバー2は釣りバカ日誌1から生まれた。.

なぜなら、後藤新平が日本橋の上に高速道路を通すことを決めた瞬間(実際に橋に蓋がされたのは1964年)から、都市交通が運河から道路に決定的に切り替わったのであり、この交通の切り替わりをきっかけにして、東京は、本当に江戸と決別し、ここからまさに東京の大暴走が始まっていると言えるからである。

そういえば、このエントリーも大山さんの日本橋の記事に触発された書いたんだった。

 リンク: @nifty:デイリーポータルZ:高架下の風景を鑑賞する.

予定よりも長いエントリーになって、なんだか半分ぐらいよくわからないことになっているんですが、もう少し続けます。

で、世の中には自分の倫理観というか道徳観を振り上げて、あの日本橋の上に首都高が走っているなんてけしからん!という人もいて、その人たちがやりだしたのが「美しい景観を創る会」というプロジェクト。

そして、そこでは悪い景観100選ということをやっています。ところが、この悪い景観というのが、どうにもこうにも受け入れらないわけですね(吾妻橋のうんこビルとかどう考えても最高だろうに、こういう人たちは京都タワーも反対なんだろうなあ、じゃあ聖橋も否定しろ)。

で、当時すぐに対抗プロジェクトも発足したわけです。

 リンク: 流 れよわが涙、と景観は言った.
 リンク: 「住宅都市整理公団」別棟:「悪い景観」を愛でる人募集.
 リンク: 「悪い景観」を愛でる人募集に賛同します:[mi]みたいもん!.

私はエントリー書いただけでなんにもしてないので気になっていたんですが、なんでも中間レポートがあるということで、早速購入。

 リンク: 「住宅都市整理公団」別棟:"景観の悪さではなく実は「態度の悪さ」を諫めているわけだ。".

ともあれこの石川さんの文章、さながら現時点での「『悪い』景観」に関する中間まとめのようなものになっているので必見

10+1 No.49 (49)
特集「現代建築・都市問答集32」、石川さんの文章は「江東デルタ地帯のマジノ線」
10+1 No.49 (49)

石川さんの文章だけでなく、特集の中にも「美術館都市は可能か?」「Google Mapsは建築にどんな影響を与えますか?」などは建築素人の私にでもおもしろく読めました。

さて、いい加減に終わりにしないといけないのですが!

  • インフラに対する偏愛
  • 東京の東側と国鉄
  • 70年代
  • 80年代
  • 東京の西側と私鉄
  • 表層に対する偏愛

とこの後いくらでも続けられるのですが、とりあえずやめておきます。

とにかく!大山さんの『ジャンクション』。とりあえず、まずはこの本が売れてくれないことには、大山さんの今後の団地やもろもろの出版に差し支えも出るので、まずは工場だのなんだのに興味ある人は今すぐ買っておきましょう。損はさせません!

ジャンクション
ジャンクション

で、最後にオフコースの『ジャンクション』。なんとなく思い出したので、貼っておきます。これはアコースティックとエレキのジャンクションということだったかな。もちろん、いいアルバムです。

JUNKTION
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投稿:by 2008 01 06 11:23 PM [書籍・雑誌建築悪い景観,ドボク,工場萌え,Kojo-Moe] | 固定リンク

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