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2008.03.03
「美学vs.実利」は久夛良木クロニクルである
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「美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史」、読み始めたら一晩でした。いやあ、面白かった。
ただ、タイトルは、ちょっとずるいかな?
- チーム
- 対任天堂
というのは、もちろん本のテーマのうらに脈々とあることはあるのですが、メインはもうあくまでも久夛良木さんという人、そのものです。
- PSで久夛良木はなにを狙ったのか?
- PS2で久夛良木はなにを狙ったのか?
- PS3で久夛良木はなにを狙ったのか?
- というか、PSシリーズを通して何を狙っていたのか?
- 久夛良木はなぜ久夛良木となったのか?
そして、PSの開発段階の時期などのクソ忙しい時期でも、ちゃんと半導体系の学会に顔を出していたとか、さすが技術者というエピソードなどでもわかるように、この「美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史」は、完全にハードウェアを巡る物語でもあります。
ということで、
- 久夛良木さん
- コンピューターというハードウェア
上記の2点に興味のない人にはおすすめできないです。そして、上記の2点に興味のある人には満点でおすすめしたいです。
さて、この「美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史」を読み終わったところで、この話はホントなんだろうか?と思う人もいるかもしれません。
私は、実は少し気になりました。ホントに久夛良木さんは、ここまで考えていたのだろうか?と。
ということで、まさに久夛良木さんなくては実現しなかったCellという半導体。半導体といえば、チップ。ということで、「久夛良木 チップ」というワードで検索をしてみました。
昔のアスキーのインタビューが出てきました。
リンク: 2002年に、久夛良木氏が語ったこと.
プレイステーション3 が世に出る“はるか昔”の2002年に『月刊アスキー』誌上で語った、次世代のプレイステーションへと進むビジョンはいま読んでも、刺激的なメッセージが こめられている。もちろんそのすべてが実現されたわけではないが、ブロードバンドがコンピューターにもたらす新しいパラダイムや、プレイステーションが成 功した理由などのくだりには、現在を再認識するための材料が多く見つけられる。
いやあ、お見事です。話、ぜんぜんぶれてない。久夛良木さん、いつかお会いしてみたいものです。
▼美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史
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投稿:by いしたにまさき 2008 03 03 01:17 PM [書籍・雑誌] | 固定リンク
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