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2008.04.14

なぜアメリカの美術館は写真撮影可能なのか?




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アメリカの美術館では、概ね作品の写真撮影ができます。

 リンク: アメリカの美術館に行ってしまうと日本で美術館に行く気がしなくなってしまいます。:[mi]みたいもん!.

この写真撮影の可否について、以前言及していたブログがありました。

 リンク: 本当に館内での写真撮影ができないのは日本の美術館だけなのか - につき(はてな).

つまり、こういうことだと思います。

欧米では著作権の明らかに切れている(作者の死後70年経っている)作品を中心的にコレクションしている美術館はそのギャラリーを基本的に撮影可にしている。
所蔵している作品でも、著作権のきれていない=作者の死後70年経っていない作品を中心にコレクションしていることろは撮影を許可しているところとしていないところがある
上記に関して、許可しているのは全てアメリカの美術館であることから、著作権の切れていないコレクションを撮影可としているのは、アメリカのみの特殊な事情=美術館での私的複製が公正使用(フェア・ユース)として認められているから?
他の美術館から借りてきた作品は例外なく撮影は禁止している
日本の美術館もアメリカ以外の美術館の基準に沿っている
こうしてみると日本の美術館だけが特別に厳しく館内撮影を禁止しているわけではないと判断してよいように思いますがどうなんでしょう。

なるほどねえ。じゃあ、なぜアメリカだけが別格で撮影可能なのでしょうか?それは20世紀美術の流れを決定してしまったマルセル・デュシャンという人の作品の収蔵について考えてみるとわかる気がします。

 リンク: 美術評論演習、外部関係、パトロン、画商.

マルセル・デュシャンの場合、アレンスバーグ夫妻(Walter Arensberg(1878-1954)とLouise (1879-1953))が、パトロンであり、彼の作品のコレクターとなった。ピッツバーグに生まれたアレンスバーグは、ニューヨークに移り住み、彼が避暑の間、ニューヨークのアパートをデュシャンなどに貸すとともに、デュシャンの作品を購入した。また、ニューヨークのアパートは、多くの芸術家たちのサロンとして、交流の場所となった。アレンスバーグ夫妻は、個人コレクションを、フィラデルフィア美術館に寄贈し、重要な展示物となっている。

マルセル・デュシャンの大パトロンであったアレンスバーグ夫妻には、実は当時の最先端アートであるデュシャンをコレクションするとは、まったく反対とも思えるコレクションがあります。

そう、アメリカどころか、コロンビアがコロンビアになる以前の彫刻のコレクションです。

最先端と考古学のフィールドを同じコレクターが集める。なんともアメリカ的です。これは歴史というものが、基本的にない国のパトロンの在り方としては、なんとも自然で、かつ「アートを摂取」する行為に思えます。

メトロポリタンなんかにいけばわかりますが、アメリカの美術館の収蔵の仕方というのは、日本の常識からすると異様です。

とにかく、まるごと持ってきてしまう。まさに搾取です。それは、今アメリカがいちばん富める国である以上に、彼らが歴史的なものを「摂取」するようにしか私は思えません。ニューヨークなんかで、少し古い建物が日本以上に大切にされているのも、本質的には同じことだと思います。

では、「搾取」した歴史的なものはどう一般に還元されるのでしょうか?

そうです、当然「消費」です。

権利の問題は当然クリアされないといけない問題ですが、そもそもアートに対する意識がアメリカだけ「消費」という意識になっていて、全く違うのではないか?というのが、私の今回の推測です。

アートを投資の商品としていちばん消費しているのもアメリカです。

そういえば、フィラデルフィア国立美術館のミュージアムショップで大量に散財したことを思い出しました。これはまあ私個人の問題ですが、日本のミュージアムショップで散財したことはあまりないです。

とりあえず、またニューヨークに行きたくなりました。あうー。

デュシャンは語る (ちくま学芸文庫)
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投稿:by 2008 04 14 05:44 PM [文化・芸術] | 固定リンク

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