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2008.07.18

『インフォコモンズ』は近未来予測ではなく現状認識である




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まず最初にはっきり言わないといけないのは、この『インフォコモンズ』は、ネットをサーチとかWikipediaの閲覧とかでしか使ってない人には全くおすすめできません。たぶん、読んでも「何言ってるの?」って感想になってしまうと思います。

でも、ブログでもソーシャルブックマークでもmixiでもなんでもいいので、オンラインサービスを1年以上使った経験値がある人なら、ぜひおすすめします。

そう!今まさに情報が氾濫しまくっているネットは、今後こっちの方向にいくのがまちがいないことを、事例と解説付きでまさに羅針盤のごとく指し示している本だからです。

ということで、届いてすぐに一気読みしてしまいました。

インフォコモンズ (講談社BIZ)
インフォコモンズ (講談社BIZ)

さて、情報の氾濫が例えばどういう結果を示すかと言えば、例えばこんな事例になる訳です。

 リンク: 「日本、死刑執行数は世界11位 統計上は殺人事件減少も」話題!‐話のタネニュース:イザ!.

 寺中誠事務局長は「統計上は殺人事件が減少し、日本は安全になっているのに死刑が増えている。事件の数あたりの報道量が80年代の10倍に増えているという研究者の調査結果もあり、メディアが治安悪化懸念を拡大している可能性もある」と批判した。

それってどうなの?って思う訳です。でも、個人的にも思うことは、これはやっぱり過渡期の現象で、かつ今後情報の振る舞いというのは、揺り戻しの続く過渡期が連綿と続いて行くんじゃないかと思うんですね。

じゃあ、なんでずっと過渡期なのかと思うと、それはそこ要するにネットにおいては技術と人によるせめぎ合いがずっと続くからに他なりません。

で、今のせめぎ合いの潮目がどこにあるかというと「情報のうらに人がいるかどうか?」ということになるんだと思います。

人がいるかどうかということを動画においてカリカリチューニングしている代表がJDであることは、半ば常識だとは思いますが、別に変なおっさんが写っていなくても、情報のうらに人を感じることというのは、実際にあるわけです。そして、それを裏打ちする技術もいっぱい出てきている。

で、その辺の問題というのは、このブログでは「ロギングされる僕ら」というカテゴリーでしつこく追いかけているつもりなのですが、とりあえず私のエントリーは斜め読みで構わないので、この『インフォコモンズ』を読めばいいんじゃないかと思います。

ただ、ちょっと残念に思っていることがあって、佐々木さんはたぶんtumblrのdashboardを見てない、いや違う、体験してないのではないかと思います。

なぜなら佐々木さんの掲げるインフォコモンズ(情報共有圏)の必要条件である以下の4つの条件をtumblrはほぼ満たしているからです。

  1. 暗黙(インプリント)ウェブである。
  2. 信頼(トラスト)関係に基づいた情報アクセスである。
  3. 情報共有圏(インフォコモンズ)が可視化されている。
  4. 情報アクセスの非対称性を取り込んでいる。

さて、佐々木さんがあとがきで自ら書いているように、このインフォコモンズは傑作『フラット革命』の続編になります。

フラット革命
フラット革命

インフォコモンズだけ読んでもおもしろいとは思いますが、フラット革命の後に読む方がいいと思います。

なぜなら、理由は簡単。

マジックミドルがそうであるように、フラット革命からインフォコモンズに続く物語には、佐々木俊尚という人がそこにいることがいちばん大事だからなのです。

インフォコモンズ (講談社BIZ)
インフォコモンズ (講談社BIZ)

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投稿:by 2008 07 18 01:27 PM [書評] | 固定リンク

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