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2008.07.03
『客はアートでやって来る』の肝心なところって?どこ?
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『客はアートでやって来る 』これを良書というべきかどうかとても悩んでいます。
題材は完全に一級品。栃木の温泉街にこんな旅館があるのか?と本を読み終わった今でもちょっと信じられないぐらいです。
リンク: 板室温泉 大黒屋へようこそ.
正直、この宿に行ってみるまでは、ホントに信じることにはならないでしょう。と書くぐらいなので、この宿に行ってみたくてしょーがないわけです。
この大黒屋、普通に考えれば高すぎるアート作品(しかもコンテンポラリー)を数多く購入し、そのアート作品で宿の環境を作り上げることで、高いリピート率を実現し、しかも周囲の旅館が苦労する中で、きっちり黒字経営を続けているという。
これもにわかには信じられない話である。
そして、この『客はアートでやって来る 』を経営者の思想や人となりから読み解こうという本です。納得させられる部分は随所にあります。
アートを経営に活かすという意味では、実は東京にもいいサンプルがあります。

リンク: Fireking cafe.
実にすかしたカフェなのは間違いないのですが、このアートの展示はホントにいつも素晴らしい。これだけで、充分にこのカフェに足を運ぶ価値があります。
少なくとも、私が足を運んでいる理由の半分はそこ。先日行った際も、上の写真の様な光景でした。
大黒屋は自らアート作品を購入していますが、では、Fireking cafeはどこからこのアート作品を供給しているのでしょう。ちゃんとWebに記載されています。
要するにFireking cafeは、カフェの壁をギャラリーとして貸し出ししているのです。その証拠に店内に展示しているアート作品は購入することが可能です。
でも、ちゃんと審査しますからクオリティは保っていますし、そもそも店のクオリティが高いので、壁がちゃんとギャラリーとして機能しているんですね。
で、ここがFireking cafeにおけるアート活動の肝なわけです。
そして、話を戻して、『客はアートでやって来る 』の経営者には、たしかにそれだけの特異な旅館を作り上げた人物としてのユニークさについてわかる部分はあります。
でも、だからといって「じゃあなんで黒字なの?」というところには、あまり手が届いていないのです。そこが惜しい。
ホント惜しい。素材は一級品なだけに惜しい。
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投稿:by いしたにまさき 2008 07 03 10:22 AM [文化・芸術書評] | 固定リンク
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