トップ > ロギングされる僕らPerfume > Perfume武道館ライブ:勝負にはファンが参加している編
いしたにまさきの新刊:HONDA、もうひとつのテクノロジー ~インターナビ×ビッグデータ×IoT×震災~ 01 それはメッカコンパスから始まった|Honda、もうひとつのテクノロジー 02 ~インターナビ×GPS×ラウンドアバウト~ 運転する人をサポートすること|Honda、もうひとつのテクノロジー 03 ~インターナビ×災害情報×グッドデザイン大賞~ 通行実績情報マップがライフラインになった日
2008.11.11
Perfume武道館ライブ:勝負にはファンが参加している編
ツイート
|
|
Perfumeは何をどこに勝負しているのか?
そんなことは私にはわかりません。ただ、その勝負せずにはいられない勝負構造には興味があります。
前のエントリーでサッカーのことを持ち出していますが、スポーツはルールで人の欲求を昇華させる部分があり、そのルールという勝負構造のおかげでスポーツは大衆に理解されやすくなっているんだろうと思ってます。
Perfumeって小学生である11歳からその活動をスタートしているんです。そして、事務所が音楽事務所のアミューズであることが、以下のようなPerfumeの現在のちょっと不思議な立ち位置を決定づけたのではないかと思ってます。
つまり、芸能界でも音楽会でもない立ち位置ですね。
リンク: ナタリー - [Perfume] 「ポリリズム」を買って楽屋に御招待.
「アイドルのイベントに出演しても、ロックのイベントに出演しても、自分たちはどこに行っても浮いている。オール・アウェイなんです(笑)。だからこそ、どんなジャンルのイベントにでも出て行けるのが私達の強み。」
強みがあるから勝負ができるわけで、やはり勝負とPerfumeのキャリアは無縁ではないとしか思えないです。
で、やはりPerfumeの大きな特徴は、19歳でキャリア8年という、10代という10代というかけがえのない時間を全部使い切ったところにあります。
で、その10代とキャリアというところで、最近いいマンガを読みました。『ちはやぶる』というマイナー文化部マンガ、なんと題材はカルタです。ストーリーは最初は小学生で主人公達が出会い、そして高校生で再会するというもの。
主役クラスの男の子が「青春ぜんぶ懸けたって強くなれない」ということを言うんですね。それに対して、師匠がこういう返答をするんですね。
「青春ぜんぶ懸けたって強くなれない?懸けてから言いなさい」
で、実は1巻(主人公たちはまだ子供)でも、この師匠はいいことを言ってるんですね。
「子供はさ、どんなに強くても、かるたが好きでも友達がいないと続けられないんだ」
Perfumeは見事にこの2つの条件を満たしています。そして、ここが重要ですが、武道館にきていたような人というのは、そのことを知っているわけです。
だから、平気で「箸置き」とか「ボンクラ」とか言えるわけで、同時に自分たちのファンがどういう人たちなのかをちゃんと把握しているわけです。
- 10代のすべてをかけたキャリア
- それを知っている観客
- 観客を知っているPerfume
こんな幸福な関係ってそうそうないわけです。つまり、サッカーでいうとホーム。この幸福な関係が勝負構造の正体なんだと思うんです。
最高の舞台で勝負かけないパフォーマーなんていませんよね。
さて、10代と青春の時間をいかに全部Perfumeに使ったのか?ということについては、わざわざ言うまでもない有名動画ですが、やはりこれです。
▼道夏大陸 Perfume 編 1/2
▼道夏大陸 Perfume 編 2/2
道夏大陸は、ぜひこの武道館までの道を含めたアップデート版をお願いしたいところですが、そこまでなくてもこの動画だけでホントに人生=Perfumeであることは伝わってきますし、当時は無名だったナカタヤスタカの出世物語として読み取ることもできます。
この物語の流通をネット以外で今の規模感で実現するのは、コスト的にほぼ不可能だと思います。
そういう意味では、Perfumeはネット時代の申し子です。
そして、ネット時代の申し子であるということはどういうことかというと、Perfumeのキャリアと活動というのは、ユーザーの手を通して、概ねネットにログとして残っており、時間的な制約を超えて、その気になれば参加可能だということです。
その意味で、Perfumeの武道館って、その週末に開催されたMAKE: TOKYOと非常に似ているのです。
リンク: Make: Tokyo Meetingは2008秋も楽しかった参加型のイベント.
さて、強引にこのイベントに感想をつけると、「何かわからないもの」に対して、自分から参加しようとする人とそうでない人との間に、この先ますます天と地の開きが出てくるってことなんだなあと思いました。
じゃあ、そのファンにPerfumeの武道館はどう受け入れられたのか?ということで、あと1回反応編と入門編に続きます。
▼この感動がよみがえるDVD
▼Perfume 『BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!!』
« Make: Tokyo Meeting02は2008秋も楽しかった参加型のイベント | トップページ | P-7000に最適なシチュエーション:旅行編 »
投稿:by いしたにまさき 2008 11 11 01:08 AM [ロギングされる僕らPerfume] | 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
この記事へのトラックバック一覧です: Perfume武道館ライブ:勝負にはファンが参加している編: