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2009.01.15
デザイナー以外は読まない方がいい『ポール・ランド、デザインの授業 』
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手に取るまでもなく、書店で見かけただけで「これは大当たりか大外れのどっちかだ!」という本というのはあるもので、その期待値は本の薄さに比例するわけです。
この『ポール・ランド、デザインの授業 』は、まさにそういう種類の本。こんなもの、見た瞬間に買いますよ。

テキスト量は少ないのですが、私にとってはほとんど意味を読み取れない本でした。
この本はたぶん以下のような人のために書かれた本なわけです。
- すでにデザイナーである人
- デザイナーを志すことを決めている人
- つまり、具体的にデザインを実践する人
もちろん、私はデザイナーではないので、ようわからんのです。
ただ、どんな期待をもって『ポール・ランド、デザインの授業 』を読んだかというと、デザイナーにしかわからない領域を少し見てみたかったということなんです。
それには少し成功したような気もするのですが、やっぱりわかりません。ただ、それよりも、本の中に出てくる伝説の部分でポール・ランドという人の業績に触れることができたことの方が大きかったように思います。
リンク: ポール・ランド - Wikipedia.
作品として多くのコーポレートアイデンティティやポスターがあり、IBM、UPS、 ABCテレビ、NeXTのものがよく知られる。
具体的な作品のロゴタイプについては、なぜかフランス版のWikipediaに揃っています。
リンク: Paul Rand - Wikipedia.
やっぱり強烈なのはIBMとNeXT Computerですね。こっちのIBMはさらに素敵。
リンク: NeXT Cube Photo Library Vol.3.
ジョブズはマシンができないうちから10万ドル近い費用を払ってデザインを依頼したそうです。
なんともジョブスらしい逸話ですが、自分がアップルを追い出されて新しくスタートさせる会社のロゴデザインはポール・ランド以外の人選があり得なかったんでしょうね。
『ポール・ランド、デザインの授業 』の中にも、少しポール・ランドとジョブスの逸話が載っています。ポール・ランドですら、ジョブスには苦労した模様。
他に日本で手に入るポール・ランドの書籍としては、他に『表紙とカバー 』があります。
これはポール・ランドだけの本ではなく、まさに表紙とカバーの本。このブログでも過去に以下のエントリーで取り上げています。
リンク: ディック・ブルーナの絵本以外の大きな仕事。 :[mi]みたいもん!.
ということで、なんだかわからなくなってきましたけど、私はとりあえずこの本は自分の知っているデザイナーに進呈する予定です。その方が実りがありそうですからね。
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投稿:by いしたにまさき 2009 01 15 10:02 AM [書評] | 固定リンク
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