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2010.05.20
「死なない人」荒川修作が死んだのですばらしい話をするのだ
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「ダメですよ、この人は死なない人ですよ」という人の訃報ほど、身に迫るものはない。
リンク: 訃報:荒川修作さん73歳=前衛美術の旗手 - 毎日jp(毎日新聞).
前衛美術の旗手として活躍し、独特の建造物の作り手として国内外で知られた美術家・建築家の荒川修作(あらかわ・しゅうさく)さんが19日午前0時35分(現地時間)、米ニューヨーク市内の病院で死去した。73歳。
外の人にはどうだか知らないが、私にとって荒川修作という人はそういう人でした。
瀧口修三コレクションにあったネオ・ダダ時代の荒川さんの作品もすごかったし、建築家としての荒川さんもすごいんだけど(これを説明できるほど私は建築家しての荒川さんを理解していない)、とにかくまずは人としてすごかったんです。
私は一度だけ、荒川さんの講義を聞いたことがあります。
リンク: 京都造形芸術大学・特別講義シリーズ2005.
AL**(緊急特別講義)■京都
日時:2005年7月31日(日)
講師:荒川修作氏
演題:「死に対抗する建築 ARCHITECTURE AGAINST DEATH」
会場はまさに満員のすし詰め、みんな荒川さんの言葉を聞き逃すまい(正直、荒川さんの声は聞きやすいとは言えない)と、一切雑音がない中で講義は進んでいました。
概ね講義が終わり、既に完全に時間オーバーしていましたが、質疑応答もサイン会も行われていました。
で、そこでちょっと若者が軽はずみな質問をしたんですね。
すると、荒川さんはその質問の何が間違っているのか、なぜそう考えるのかといったことをこんこんと話し始めました。
講義後東京に帰らないといけないのに!しかもきょうはじめて会った若造に!
「今おまえにわからせてやる!」という気迫で終電ギリギリまで、さらに講義を延長したのでした。
でね。
こういう話を知ると、一時期ネットで話題になっていたこの話題に対する見方も変わると思うんです。
リンク: 隣の小学校が母校でした 荒川修作がアレなのかNHKが寝ぼけてるのか: 天漢日乗.
そう、そこが母校かどうかなんて荒川さんにとっては、それはどうでもいいことなんですね。
目の前に子供たちがいる。だから、その目の前の子供たちに話せばいい。それでいいじゃないか!ということなんだと思います。
ああ!ちくしょー!6月中に大阪行かないとダメかあ!
リンク: 荒川修作 マドリン・ギンズ ARCHITECTURAL BODY.
2010年4月17日より大阪の国立国際美術館にて『死なないための葬送-荒川修作初期作品展』が開催されます。
『死なないための葬送-荒川修作初期作品展』!なんてでき過ぎなんだ!
ということで、荒川さんは死なない人なので、ご冥福はお祈りしないのだ!
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投稿:by いしたにまさき 2010 05 20 10:30 AM [魂(ハート)] | 固定リンク
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