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2010.06.10

自分の普通を守り続けることの過酷さ、小明さんの「アイドル墜落日記」




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全面独白でこれだけ面白い本を読んだのって、ホント何年ぶりなんだろうという傑作。

先日のあんこう鍋でごいっしょしてから、ずっと気になっていて先日やっと注文したら、もう面白くて一気読みだった。

アイドル墜落日記
R8070013.JPG

いや、ホントすごかった。超かっこいい。ネガティブ発言も突き抜ければ星になる。

いやいや、そういうことじゃない。

この日記に延々と書かれていることは(文字はまさにぎちぎちで印刷されています)、自分の普通をいかに守り続けるか?という、ただそれだけのこと。

でも、それがいかにむずかしく、過酷で、いかに人には簡単にバイアスがかかるかなんていうのは、ここでグダグダと書くべきことじゃありません。

小明さんの日記はたしかにネガティブワードだらけです。

でも、これはだれかを批判するとか、だれかを貶めるとか、そういう目的のために使われている言葉ではありません。

徹底的に、自分に向いている。

それはもうひとえにどうにかされてしまいそうな状況の中で、必死に自分をつらぬこうとしているからです。

でも、それはいわゆる自分探し的なものではなく、状況を的確に把握しようとした結果、うっかりそうなってしまっているだけ。

表層的な言葉にだまされちゃいかんですね。

で!

こういう自分の普通をいかに守り続けるか?ということに、同じ様に厳しい状況の中で、自分をつづった日記としては、山田風太郎の傑作があります。

新装版 戦中派不戦日記 (講談社文庫)
新装版 戦中派不戦日記 (講談社文庫)

これは戦時中という異常な時代の中で、その違和感を手放さなかった人の日記です。

そう、小明さんの日記はアイドル業界という異常な状況の中で、その違和感を手放さなかった人の日記です。

だから、読後感がすごく似ている。従軍日記と言ってもよいかもしれません。

だって、読み終わった時のおれ、超やる気出てましたからね。うひょー。

ところで!

アマゾンから届いた本に帯が2つついていたのは、何かの嫌がらせなんでしょうか?

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どうなんですか?あかるさんw?

アイドル墜落日記
アイドル墜落日記

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投稿:by 2010 06 10 10:30 AM [書評] | 固定リンク

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