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2011.03.13
311東北地方太平洋沖地震:災害のときほど、いつも通りのことをやろう
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東北地方太平洋沖地震が最初に起きたとき、私は幸運にも自宅におり、さらに自宅の被害もほとんどなく、かつ家人の安全も確認できました。
ひと落ち着きしたのと、停電と東北があんまりひどいから忘れかけているけど、あの地震の最中に死を覚悟した人は東京にも山ほどいたはず、おれはひとりだったから余計にそうだったかもしれないけどホントにもうダメかもと思った
そして、いつもの様にツイッターのタイムラインを見ると、明らかに多くの人が情報不足に困っていました。
そこで、確定申告も放ったらかし(ホントはあんまりやりたくなかっただけかもしれない)、自分が入手した中で、信頼ができると判断したものの中から、ツイッターで何かをツイートしている人たちに対して、できるだけ多く流すことにしました。
できるだけ多くとしたのは、その情報が相手にとって価値があるかどうかは出してみないとわからないことをブログのおかげで知っていたからです。
自分が所属しているクラスターを把握して、地域の情報、そして自分のフォロワーに役立つと思われることこそ流すべき=それがソーシャルということです
それがよかったかどうかはわかりませんし、私が判断することでもないでしょう。
私がフォローしている人の中で、まさに孤軍奮闘というか、ノブレス・オブリージュを実行し続けているのがホリエモンです。
60万近い人にフォローされているホリエモンは、彼に寄せられる所在確認を求めるツイートを今もRTし続けています。
最大60万近い人に見られる可能性がある、これを最大に活用するには、自分でRTの価値を決めてしまわずに、判断はフォロワーに任せる。それがホリエモンという人にとっては、いちばんよかったことのはずなのです。
そして、これは個人の活動にとどまりません。それは例えば、物語の力です。
【節電中】「ヤシマ作戦」という5文字で節電の意思が瞬時に伝わり爆発的に拡散するのって、アニメの力そのものだ。東京都がどういう方針であろうと、今アニメは役に立っているのだと思う。みなさんも未使用コンセントを抜いてできる範囲の節電を。
リンク: ネットで節電呼びかける「ヤシマ作戦」広がる : J-CASTニュース.
「ヤシマ作戦」が功を奏したのかは不明だが、12日のピーク時の電力需要は供給力を下回り、停電は避けられた。
節電(ヤシマ)作戦は、超大成功だったもよう。水力発電分の水が1日分、浮いたそうです。 これを1週間できたら日本人の連携は、もはや神レベル。
これが単なる節電よびかけだったら、どうだっただろうか?結果は同じだったかもしれない。でも、この「ヤシマ作戦」という言葉だけで、伝えたいことが全部伝わって、より背中を押された層は確実にいる。
そして、災害の躁の状態が落ち着いた後にくるのは、不安だ。そこでも物語の力はより大きく働く。
【ぜんこくのおともだちへ】じしんがつづいてこわいかもしれないけれど、おとうさんやおかあさん、まわりのおとなのひとのいうことをきいていれば、だいじょうぶ。きみのことは、ぼくや、みんながまもるよ。きょうはゆっくりおやすみ。
これをガッツ星人がRTしていたという話とともに、すばらしい。ガッツ星人、やっぱあんた最強だ。
企業からの寄付の動きも広まっているが、ユーザーに災害を知らせ、簡単に寄付ができて、かつ対応が速かったという意味では、Zyngaがすごかった。
リンク: Zyngaがゲーム中有料アイテムで日本地震被災へ寄付キャンペーンを実施 : しゅうまいの256倍ブログ.
Zyngaは以前にもハイチ地震の被害にあった学校向けのキャンペーンを実施し成果を収めています。
リンク: Zynga、ゲーム内アイテム購入で日本の津波被害者への募金を行うキャンペーンを開始.
ソーシャルゲーム界大手のZyngaの日本での津波被害者支援に乗り出した。FrontierVille、FarmVille、およびCityVilleといったZyngaによるゲームで太平洋標準時の19時以降に仮想グッズの購入を行うと、購入金額が全額津波被害者支援に回されるというものだ。
でも、企業ができるのは寄付だけじゃありません。普段、企業のある意味虎の子とも言えるデータを提供する、これも立派な災害援助です。
リンク: internavi Premium Club <インターナビ・プレミアムクラブ>.
Hondaは東北地方太平洋沖地震で被害の大きな地域の方々への移動支援情報として、Hondaインターナビ会員の車両から情報のあげられた通行実績情報(「通行実績有り」を青線で表示)を、通行可能な道路の参考情報としてGoogleEarth上に公開し、毎日午前10時ごろに更新します。
ホンダが提供しているこのデータは普段はホンダのサービスに加入している会員に提供されているもの。これにひと手間加えてあげることで、現在走行可能な道がわかるというものです。
携帯や電話が麻痺してtwitterが機能したとかいう単純な話じゃなくて、ライフラインは常に複数確保して、それぞれの優先度でそれぞれが自分ができることをやろうということなんだろう。そこに公共も私事の区別もない
つまり!
何が言いたいのかというと、災害が起きたからと言って特別な何をするよりも、普段やっていることの延長で普段やらないことをやる方がずっとみんなにとっていい結果になるということです。
ニュースの絶望的な映像を見て、何もできないと悲観することはありません。普通に生活をしていれば、普段やっていることの中に、今や将来のみんなにとってやっておいた方がいいことは、きっとあるはずです。
そして、災害が落ち着いてくると、自然とデマや変な情報が出回りはじめます。災害が起きたからといっても、あなたとあなたを取り巻くみんなの関係は何も変わりません。
いつもの様に、そして、いつもよりも少し勇気を持って、前に踏み出して行動しましょう。それがきっとみんなの助けになるはずです。
だから、ぼくはこのエントリーを書いています。
重要なことはブログに残せ。今この一瞬だけじゃなく、そしてフォロワーだけじゃなく、将来それを必要とするすべての人がその情報にたどり着けるように。
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投稿:by いしたにまさき 2011 03 13 01:36 AM [ロギングされる僕ら] | 固定リンク
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