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2011.05.25

読めば世界の見方がさらに豊かになる『コンテナ物語』は今でも必読




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書かれていることが専門領域であるがゆえに、その本を読んだ後の知見の応用範囲が広がりまくる本というのが、世の中にはあります。

かく言う私もおすすめされたのにも関わらずに、すっかり読むのが遅れてしまったのですが、読み終わってみれば、いつ読んだなんてことはどうでもよくなるような、一生ものの本でした。

それが、『コンテナ物語』です。

コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった
コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった

 リンク: 『コンテナ物語』 - 成毛眞ブログ.

当然ライバルが出現する。さらに変化を嫌う行政や業界にも行く手を阻まれるのだが、ついには世界最大級の海運会社に上り詰める。その成功の過程もじつに面白いのだが、それ以上にコンテナの持つ意味を考えさせられるのだ。

読めばわかることなんですが、コンテナってホントに重要なんです。われわれが今普通に暮らしている生活のかなりの部分がコンテナ・コンテナ船・コンテナ港なしでは成立しません。

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その証拠といってもいいと思うのですが、「日本の産業を巡る現状と課題」平成22年2月・経済産業省」という文書、この全50ページの内の1ページまるまる使って、実はコンテナの話が出てきます(P.35)。

DSC02024.JPG

 リンク: 「住宅都市整理公団」別棟 : 「コンテナ物語」.

コンテナリゼーションにおいては地理的な意味はほとんどなく(もちろん水深などの要素はあるが)、どれだけの設備投資ができるかに大きくよっている。コンテナがもたらす物流の革命がどんなものかを読み、英断を下した港は生き残り、そうでない港はおいて行かれた。そして一度置いておかれた港は二度と浮かび上がることができない。

そう、コンテナの歴史というのは、港と都市の栄枯盛衰の記録でもあります。

シアトルは、天然の良港でしたが、町として大きくなり、西海岸の町からシアトル港とともに抜きん出たのは、このコンテナ港建設という投資のタイミングであったことが、実に誰にでも分かるように書かれています。

でね、ふと思い出したんです。

アマゾンの本社って、シアトルなんですよ。べソスがシアトルに移住したのも1994年です。

 リンク: 404 Blog Not Found:パンドラの箱 - 書評 - コンテナ物語.

その点だけでも実に美味な本だが、それ以上にすごかったのが、その知られざる箱の物語が、フラット革命の道程で何度も何度も目にした光景にあまりに酷似していたこと。

アマゾンの歴史を振り返ってみると、その投資というのは、とにかく物流に集中していることがわかります。

赤字を垂れ流し続けながらも、投資を続けることで、いつか勝つことを、シアトルという町は過去に経験していたわけです。

違う表現をすると、物流への投資なしにはシアトルは成長できなかった。

これをアマゾンというかべソスは、実によくわかっていたのではないのでしょうか?というのは、私の妄想ですが、それぐらいのことを考えるだけの知見を与えてくれる本なんて、めったにありませんよ。

いや、ホント必読。

コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった
コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった

【追記】

kindle版も登場してますね!

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投稿:by 2011 05 25 10:30 AM [書評] | 固定リンク

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