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2012.03.11
311東日本大震災の記録とログを残すということ
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東日本大震災から1年が過ぎました。
あれから、いろいろなことがあり、確実にわれわれの生活は変化し、そして同時にまだまだこれから変化し続けていくはずです。
東日本大震災のことを思い出すたびに、何度も見ている映像があります。
Aftermath - The Japanese Tsunami from Dan Chung on Vimeo.
煽らず、ただ淡々と、それでもしっかりと編集された映像だけが持つ力がこの動画にはあると思います。
震災当時、家にいて、ほぼ被害を受けることなく、家族の無事もすぐに確認できた私は、せめて情報提供で、なにかできることはないと、1日PCの前にかじりついて、ツイッターを中心としてキーボードをたたき続けていたことを覚えています。
そのため、身体で実感した東日本大震災は14日まで遅れることになるのですが、あの光景を忘れることはありません。
だから、まずは私たちができることは、まず記録すること、そしてそれを整理&要約し、未来への教訓としていくことだと思います。
個人的な経験や、写真が持つ力については、幸い自分の本でまとめることができました。あのタイミングで、写真に関する本を書いており、そこに震災での経験を入れることができたのは、手前味噌ですが、職能を果たすことができたと思っています。
▼楽しいみんなの写真 -とにかく撮る、flickrで見る。ソーシャルメディア時代の写真の撮り方・楽しみ方
また、震災直後からのクライシスレスポンスについては、ちょうど先日からグーグルとツイッターで、当時のことを振り返るコンテンツが公開されています。
リンク: 東日本大震災と情報、インターネット、Google.
リンク: Twitterブログ: 3.11とこれから(前編).
リンク: NHK生活情報ブログ:NHK.
ただ、「命を守る」ための災害報道に向けて、“可能な限りの情報伝達ツールを駆使する”ことが大切なのは明らかです。NHKでは、ツイッターをはじめとするネットツールを、今後の災害報道でも活用しようと準備を進めています。
今回の震災で、神戸の時と違うことが写真についてあります。神戸のときには、あの阪神高速が倒れた写真、あれが震災のイメージを作りました。しかし、今回はネット上に、まさにログとして大量の写真が残され、被災範囲が広かったこともあり、この1枚という写真がありません。
これは、とても良いことだと思っています。震災のような緊急時において、何かひとつのイメージが何かを決めてしまう。これはたぶん繰り返してはいけないことなのです。
それぞれがそれぞれの立場で行ったこと、ネットにおいてはそれがログという形で、われわれの手元に残されています。
それをどう残して、どう伝えて、どう活用していくか、まだまだここからこの課題は始まっていくのだと思います。それが残されたもののつとめであると考えます。
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投稿:by いしたにまさき 2012 03 11 02:43 AM [ロギングされる僕ら] | 固定リンク
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