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2012.03.19
アルファブロガー・アワードは終了したが、私の「オウンドメディア」としてブログ以上のものが出てきているとは思えない
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アルファブロガー・アワードという存在に対しては、個人的にはいろいろと思うことがあり、同時に時代の流れやネットそのものの変化なんてものもあり、まあとにかく受賞してこんなに悩んだ賞はなかったのではないかと思います。
まずは、個人的なこれまでのアルファブロガー・アワードとのかかわりでいうと、2007年ABAでは、当然受賞するはずもなく、そのつぎの2008年ABAでは、ノミネートすらされず、2009年はその雪辱戦として「ノミネートぐらいはされたい」と某巨大大手国産SNSに書きこんだところ、某聖なるかなOtsune氏には「え?審査員じゃないの?」と言われたり、他の人にも「もうもらってると思っていたので、推薦してなかった」とか言われる始末。さらに、その再度の雪辱戦である2010年ABAでも、あっさり落選する始末(この辺でモダシン・いしたに・堀の落選トリオは結成されているはず)。
ということで、今年のABAへの興味としては、まずはネタフルのV3。
リンク: [N] 【ネタフル】「アルファブロガーアワード2011」最後の開催→推薦受付中!【ヨロシク】.
そんな「アルファブロガーアワード」も今年で最後ということなので、せっかくなので3度目の受賞を果たして前人未到を見てみたいと思います。ます!
あとは、やっぱりまだ知らない優秀な書き手というのを発見したいなあという程度のことしか考えておらず、何度目かの正直とかないんだよと、もうきれいさっぱりあきらめていたというのが、正直なところなんですね。
ということで、受賞の話を聞いたときには、耳を疑いました。
いや、これは去年のエイプリルフールでいじり倒したことへのトックンからの報復ではないかとすら思いました。
いやあ、これは悪い冗談だ(笑)。とはいえ、受賞そのものは、とてもうれしいです。
ノミネートされなかったおれと落選したぼくと受賞した私で、一晩中飲み明かしたいほどです。
動転していたのか、自分の受賞が発表された瞬間の写真は撮れていません。でも、きっと誰かが撮影してくれているのではないかと思っています。
リンク: アルファブロガー発表式での、はまちちゃんのスピーチまとめ.
はまちちゃん「いやあ最後のアルファブロガー。選ばれてホント良かったです。 がんばって脆弱性を突いて、不正票を集めた甲斐があるってもんです。 どうも皆さん、ありがとうございました」
リンク: Long Tail World: アルファでもないのにアルファブロガー・アワード:Alpha Blogger Awards 2011 Who? Me?.
これだ…要はジョブズの一発屋…日本ブログ界の円広志、ザ・ナック…でもそれならわかる。アルファ、アルファとブログの権威を殊更に言わなくても誰でも一発屋になれる時代が来たのね。
リンク: 2012-03-10 - てれびのスキマ.
あまりにも別世界なので、当然ぼくには縁遠いものと思っていたので、この受賞に喜びよりも驚きのほうが大きかったです。
リンク: アルファブロガー・アワード2011を受賞しました : earth in us..
そんなビッグイベントに、どなたかが私のブログを推薦していただき、そして、このように受賞させていただいたのは、本当に夢のようで、光栄です。
リンク: 「ザックJAPAN食事会」に参加したカレン・ロバートさんが超場違いだった件。 : スポーツ見るもの語る者~フモフモコラム.
会場のテーブルには大量の菓子パン。
で、何を悩んでいるかいうと、まずはあきみちさんが悩んでいることと、同じようなこと。
リンク: Geekなぺーじ:アルファブロガーアワード2011受賞しました.
とはいえ、賞を頂いた事は嬉しく思っています。 正直に言うと賞を頂けて嬉しいんですよ。 でも、何というか、非常に複雑な気持ちなんですよ。
そして、過去のまさにアルファブロガーたちが時代の終わりの話を口にします。
リンク: アルファブロガー・アワードの終わり: 極東ブログ.
有名になろうとも思わないし、これでビジネスにする気はさらさらなかった。もともとそういう器の人間でもない。でも、ブロガーというのになれるんじゃないか。そんな感じ。
リンク: 私は「アルファブロガー」という考え方は終わっていると思います: やまもといちろうBLOG(ブログ).
表題の件、なぜ終わっているかというと、ブログを書いている人がまだ数万人、十数万人で、これからブログを書いてみようか、と思う人が多い場合、アルファブロガーのようなある種のモデルケースを提示することで「ああ。ブログというのはこういう世界で、そういう阿呆が棲息しておるのだな」と標識のような存在を自認する意味合いはあったと思うのです。
で、その意味合いはあったと思うんですよ。ただ、それはアルファブロガー・アワードの有無とは直接的には関係ないと思ってます。
それはどういうことかというと、まず「アルファ」の定義です。
リンク: [う]俺だけのアルファブロガー・アワード2011.
膨大なアクセスがある多くの人が共感するブログもアルファですが、自分がすっごく更新を楽しみにしてるブログもまたアルファかと。
私は、これがいちばんシンプルな「アルファ」の定義だと思います。
となると、ブログ以降、様々なソーシャルメディアのサービスが出てくる中で「アルファなんとか」は、どんどん登場するわけです、しないわけがない。
リンク: POLAR BEAR BLOG: アルファの時代.
であるとすれば、TwitterやFacebookが普及したいまの世の中というのは、「アルファ○○」が生まれやすい時代でもあるのではないでしょうか。
私も「アルファタンブラリスト」なら、ノミネートぐらいはされるかもしれません。
この問題については、当のアルファブロガー・アワード開催側もとっくに気がついていて、この最後のアルファブロガー・アワードはこういうことになっていたのです。
リンク: 僕の見た秩序。過去ログ 201203.
最大のポイントは
「僕の見た秩序。は別にブログではないっぽい(※ホームページ)」
という所な気もしますが、今年はソーシャル要素も加味して審査したとのことで、
「ツイッターやfacebook、Google を総合すると圧倒的に高い数字だった(AMN甲斐さん)」
というコメントを頂き嬉しかったです。
リンク: 最後の「アルファブロガー・アワード」19人選出、8年間で117ブログ殿堂入り -INTERNET Watch.
ブログの記事単位で広く話題が伝播するようになるとともに、影響力が高いブログを探すことも容易となったことを受け、ブロガー自体を表彰する必要性が低下してきたと判断した。
リンク: 「アルファブロガー・アワード」千秋楽。そして雑感:小鳥ピヨピヨ.
2004年は日本で本格的にブログが普及しだした年でした。また、ブログ以外に、コミュニティ化することなしに広く自分の意見や情報を発信できるツールもあまりなかった時代でした(コミュニティ化すると人間関係に疲れたりする)。ブログを探すのも非常に困難な時代でした。 しかし8年経った今、ブログ以外にも情報を発信する手段は多数あります。ソーシャル的な形で良いコンテンツが埋もれずに表に出る手段もたくさんあります。恐らく今の時代、「ブログ」に絞って情報を探すと、重要な何かを見逃してしまうでしょう。
だから、ひとつには「アルファなんとかアワード」という賞に、そもそもアルファブロガー・アワードという賞を変えてしまうというのが、ひとつの手であったでしょう。
しかし、それもそれを2011年で行うというのは、どうにも理由がありません。だから、ここでアルファブロガー・アワードとしては、幕引きをするというのは、ひとつの手であると言えるでしょう。
リンク: 「アルファブロガー・リスト」を公開します|アルファブロガー・アワード 2011 | Alpha Bloggers【The Final!!!】.
そして、今われわれの手もとには、117ブログというリストが存在しています。この117という数字、聡明なみなさんであれば、もうお気づきでしょう。
これは、自著でアンケートに答えてくれたネットワーカーのみなさん110人とかなり近しい数字なのです。
これを、私の予言が的中しただなんていうつもりは毛頭ありません。
▼アルファブロガー 11人の人気ブロガーが語る成功するウェブログの秘訣とインターネットのこれから (NT2X)
この110という数字は、ネットになんだかよくわからないけど、ある分野で妙に影響力のある人たちが、最初のアルファブロガーの11人から10倍に増えたということの歴史的な認識でしかないのです。
ブログは、今振り返ってみると、アルファブロガー・アワードが8年続いたことからもわかるように、ネットに何度かある10年に一度の変化のひとつでした。
だから、ブログで、何をもってそうであるかと定義するにはいろいろありますが、いわゆる「デビュー」を果たした人たちは、どう少なく見積もっても、この110人以上にいるんです。実際には数百から千というオーダーになるはずです。
そして、前述の「アルファなんとか」で、この数百から千というオーダーの人たちがデビューできるとは私にはどうしても思えないんですよね。
それは、ソーシャルメディアの力を自社の企業活動に取り入れていこうとしている企業のネットへの取り組みがオウンドメディアに進化していこうとしていることからも想像できます。
リンク: 「オウンドメディア(owned media)」に関するメモ :Heartlogic.
ネットでは(そこがソーシャルメディアそのものであるせいか)ソーシャルメディアを偏重した主張をまだ目にすることもありますが、実は「自前のメディア」が重要、という認識が広まるのは、よいことというか、バランスが取れた視点だと思います。
ここなんですよ。
残念ながら、まだわれわれのようななにものでもないものが、自分のオウンドメディアを作るには、未だにブログ以上の仕組みが登場していないのです。
▼必ず結果が出るブログ運営テクニック100 プロ・ブロガーが教える“俺メディア”の極意
アルファというのは、それぞれのアルファでいいじゃないという考えを変えるつもりはありません。
とはいえ「みんながアルファだと思っていることをみんなが知っている」というのは、それはやっぱりひとつの革命前夜なのです。
その意味では、デビュー×オウンドメディア=アルファブロガーには、まだ一定の役割があります。
ひとつの規範は時代の終わりを迎えたかもしれませんが、まだもうひとつの規範が出てきていない以上、まだ今年アルファブロガー・アワードを受賞したわれわれにやることは残っているはずです。ありがたいことに「ヤフーニュース」にも出ましたよ。
モダシン・いしたに・堀の落選トリオとしては、なにをすべきでしょうか。いや、すべきだなんてことはなくて、これからもまだまだみんなブログを続けていくんです。
リンク: Modern Syntax Radio Show 304回目 - アルファブロガーアワード2011発表会の実況録音 の巻 - [モ]Modern Syntax.
3 月9日金曜日にアルファブロガーアワード2011の発表会がありまして、私もようやく受賞することができたのですが、その発表会の模様を私と同様にこれま で何度もノミネートされていたにも関わらず結局受賞できなかったものの、今回めでたく受賞できた「みたいもん」のいしたにさんとともにお送りします。
リンク: アルファブロガー・アワード2011を受賞しました! #aba2011 ([の] のまのしわざ).
(毎年のツンデレ・プレイに耐え、今年ついに受賞した いしたにさんとモダシンさん)
リンク: アルファブロガー・アワードを受賞しました! | Lifehacking.jp.
ここ数年は毎年ノミネートされるものの、惜しくも受賞を逃していましたので、最後となった今年に受賞することができて素直に嬉しいです。
続けていれば、きっと次の規範は見えてくるはずです。そして、次の規範は、きっと私の出番はありません。
でも、それを伝えるのは、自分でありたいと、私はまだずうずうしくも思っているのです。
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投稿:by いしたにまさき 2012 03 19 10:30 AM [やめない人たち] | 固定リンク
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