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2012.08.20

快著!『本当の経済の話をしよう』私はこういう本の登場を10年ぐらい待っていました




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経済を巡る話というのは、どうもノンフィクションという枠ではなく、フィクションという枠で考えた方が良いのではないか?と私が考えだしたのは、たぶん10年ぐらい前のことです。

それはどういうことかというと、それ以前は経済のことなんて、要するにちっとも真剣に考えたことがなかったということなんです。

それ以前の私といえば、人の行動を残された何かしらの跡から考えるという民俗学・民族学的アプローチで頭の中がいっぱいであり、経済活動のうらにある人の心理なんてものは、ついぞ考えたことがなかったわけです。

ところが、実際に自分がお金というものに、何かしらの商品などに金を払うという一面的な立場から、いろいろな立場でかかわってくるようになると、お金というものは、いわゆる対価という単純なものさしだけで決まっているわけではないことを知るわけです。いや、知るというよりも味わうという方が正確でしょうか。

そうなってくると、お金というの動きの中には、少し遠巻きに見ると、実に正体不明というか、当事者ではわからないような動きをすることにも気づくわけです。そうなってくると、経済の正体はフィクションではないか?という疑念は、ますます強くなっていきます。

P8180810.JPG

本当の経済の話をしよう』では、まず経済学を考える4つのヒントを以下の4つ示します。

  • インセンティブ
  • トレードオフ
  • トレード
  • マネー

もちろん、なぜこの4つなのかという説明もちゃんとなされます。

で、この説明がいいんですよ。ああ、そうだよねそうだよね。だから、経済ってフィクションなのかもなのよねとブンブンと首を振り下ろしながら読んでしまいました。

中でも、インセンティブが最重要項目だと言うのは、人に教えたくない本の代表選手である「影響力の武器」などを読むことでも理解可能で、ああやっぱりおれの見込みはそんなに間違ってなかったんだなあと、妙に納得しているところです。

『本当の経済の話をしよう』は経済学者に評論家(それが栗原さんっていうところがすばらしいのですが)が経済について教わるという体裁(というか、ホントにそうだったらしい)になっています。

そのためか、いわゆる講義のような対話の形で本は構成されていて、私のような経済学オンチにとっては、実にありがたいことになっています。

その分、新書にしては分厚くなってしまっているのは、ご愛嬌ですが、口調がやさしい文章の方が、刺激としてくるときはザクっと深くくるというこの感じ、テイストとしては懐かしい『文学がこんなにわかっていいかしら』を彷彿とさせ、私はとても楽しませていただいております。

 リンク: SYNODOS JOURNAL : 文化系による文化系のための経済学の考え方入門 栗原裕一郎.

建設的な議論のために、なんていうと口幅ったいですけれど、まあ、坂本龍一氏の「たかが電気」とかを巡ってどうでもいい議論をしている暇があったら、いま述 べてきたような「分断と非対称」を埋める歩み寄りの努力をしたほうが、幾分か早くより良き世界に近づくのではないでしょうか。ピース。

ということで、もうおわかりかもしれませんが、私もまだ読んでいる最中です。でも、もうすでに十分に940円の新書に対する期待感という意味で、すっかり元は取れており、さらにまだまだ回収できそうな予感がバシバシしておりますので、取り急ぎ、レビューを書かせていただいた次第であります。

ホント、なんでいままでこういう本なかったんだろうと思うと同時に、こういう本の書き手が、こういうお二人であったことを感謝します。ここまで待っててよかった!

本当の経済の話をしよう (ちくま新書)
4480066780

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投稿:by 2012 08 20 10:30 AM [書評] | 固定リンク

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