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2012.10.21
『ワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛』はIT企業経営者も社員にも必須の1冊!
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発売されてみると、それまでなんでこういう本が出ていなかったんだ?と不思議に思う本があります。
『ワンクリック』なんかは、まさにそう。
一流のアマゾン研究本であると同時に、このおっさんなくして、アマゾンはありえないジェフ・ベゾスの自伝ともなっているのが、『ワンクリック』です。
私は、これはIT企業に限ったことではないですが、おもしろい製品やおもしろい会社のうらには、絶対におもろいおっさんが隠れていると思っており、ジェフ・ベゾスがおもろいおっさんでないわけがないので、こういう形で本になったのは、とてもうれしいです。
そして、キンドル上陸前夜というタイミングで、これを出版してくる日経BPさん、あいかわらず翻訳本でいい仕事されますね。
ということで、今回も日経BPさんから、献本いただきました。ありがとうございます。
ということで、さっそく読んでいるのですが、もう1章からいきなり面白いです。
普通、この手の本ですから、アマゾンのそれもビジネスの部分を礼賛するのかと思いきや、いきなりバッサバッサと斬りまくります。
- 顧客第一とか言ってるけど、ちがくね?
- ワンクリック特許、どうなのよ?
上記の部分って、少しアマゾンに詳しい人であれば、当然アマゾンに対してつっこみたくなるところであり、一般にはあまり知られていないところから、本を始めるというのは、すばらしい構成だと思います。
でね、それがまたただのつっこみじゃないんですよ。
それほど多いページ数ではないのですが、それぞれの局面を経営者としての視点と、実際にかかわった社員の言葉を使いながら、解説してくれているので、あるミッションに対して、会社全体として、どう対応すべきかということのヒントがたくさん隠れているんです。
すでに1章だけ2回読んでいますが、今後もときどきひもとくことになりそうな予感があります、はい。
そして、まだ全部読み終わってないんですが、ジェフ・ベゾスが!
- テキサス男であり
- スーパーエンジニアであり
この2点を知っただけでも、私にとってはすでに大きな収穫がありました。この先を読み進めるのが、楽しみです。
あ、そうそう。若干ルール違反なんですが、私は翻訳本は、解説から読むのが好きで(笑)、この本もいきなり解説を読んだんですが、滑川さんの解説が、実にすばらしいです。
また、ジェフ・ベゾスが「オンライン書店をやる」といって、それまでの仕事をやめたのが、W3C設立よりも早かったという指摘は、アマゾンを理解する上で欠かせないポイントだと思います。
特に、アマゾンがなぜAWSという世界最大のホスティングサービスをやっているのかを、ビジネス的な観点ではなく、アマゾンの出自のところから、解きほぐしていくパートがぐっときました。
ということで、みんなもいきなり解説読みましょう(笑)。
しかし、この『ワンクリック』の、人をくったかのような装丁、ホントすばらしいですね。
どうせなら、初回限定でアマゾンダンボーもつけて欲しいかったぐらいです。
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投稿:by いしたにまさき 2012 10 21 10:30 AM [献本書評] | 固定リンク
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