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2012.11.09
ブログからKDPで出版するルートが見えたからこそ、もう一度ウェブログというブログの語源を考えてみるべきである
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KDP(キンドルダイレクト・パブリッシング)については、先日このブログでも紹介したばかり。
リンク: 日本でも始まったKDP(キンドルダイレクト・パブリッシング)は、ePubトラップ多すぎだが、やっぱり挑戦してみたい素敵な仕組み:[mi]みたいもん!.
上のエントリーでは、はっきり書かなかったことがあって、それはブログからKDPで販売という流れ。
これは、別にブロガーが本を出版する新しいルートができたとかいう課金システムの話ではなくて、個人が吐き出すログとしてのテキストと電子書籍の関係のことです。
みんな気がついてないみたいだから、秘密にしておきたいけど、電子書籍の時代になったとき、ブログだったりツイッターだったり日記だったり、文章で表現したあらゆるものが実は資産になりうる。単に吐き捨てる人とまとめて管理する習慣のある人に大きな差が出ると思われる。
— 榊正宗さん (@megamarsun) 9月 2, 2010
このツイート、実は私の本「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である」の最終章で引用させてもらっているツイートです。
そして、なぜこのツイートを引用したのかについて、ご自分のブログに引き寄せてエントリーを書かれている人がいました。そして、悩んで出た結論が素敵だった。
リンク: 「ブログなんて書きたくない!でも、書かないといけないんだよな」という気持ちが一体何なのかを考察してみた。 | MIJINKO-LOG.
今とは別のもう一つの選択肢を作り出すために、今から「保険」として取れる行動、それが僕にとっての「ブログを書く」ということだったのです。
そう、テキストを貯めこんでいくことは資産であり、未来への投資になっていく。仕組みは、あとからついてくるんです。
そして、その事例となるような本が、すでにKDPから登場しています。
わかる人なら、ついうっかりニヤリとしてしまう表紙ですね。この本は、ブログを書くためのシステムとして使うことで誕生した物語です。
リンク: 残念な聖戦 55 「Interlude」 : ノベラブルブロガブルシステムズ.
そのシステムというのは、空き時間にスマホで書いて1日1回以上はブログに投稿する、というものである。もちろん僕の場合ってことだけど、これがうまくいった。なんとなくこれならうまくいきそうだなという予感があって「ノベラブルブロガブルシステムズ」という名前をつけたのだけれど、その予感は正しかった。表現のアーティストでもなく、技術の職人でもなく、生活習慣のシステムとして僕は小説を書いているのである。
そんなわけで、この物語の大半は、ブログで読んでしまうことができます。実際私は、この物語が書かれた環境で、この物語を読みたいと思い、ほぼ電車の中で、スマホで読みました。
リンク: 『残念な聖戦』をKindleでリリース & 縦書き製本版プレゼントキャンペーン : ノベラブルブロガブルシステムズ.
なお、このKindle版は細部に手直しを入れており、このブログで公開しているバージョンとは多少違っています。もちろん、新しいほうが読みやすいと思っていますので、すでにブログでご覧になられた方も、Kindle版をご覧いただけますと幸いです。
そんなわけなので、これから読むみなさんはぜひKindle版で読んで欲しいし、まさにKindleで読まれるべき内容になっています。
詳細は、読んでからそれぞれ判断して欲しいんですが、ネットの、いやネット業界のひとつの奇妙なサンプルの物語としても、十分すぎるほどに面白いです。
きっと、ネット業界に片足でも突っ込んだことがある人なら、この物語ぐっとくるはず。ちなみに、おれは冒頭の章に登場するヤマディアン山田が大好きです。
そして、この物語は、特定の何かの領域に怒りをぶつけるのではなく、世界が複数の回答を許さないことに怒っています。そこに向かっていくからこそ、この最終章には意味があるし、なぜそういう結末になったのかということに合点がいくのです。
さて、最後にもう一度繰り返しておきましょう。
ブログは、別に本を書きたい人のためのツールじゃありません。有名になりたい人のツールでもありません。
ただ、自分のテキストを貯めこんだ人には、こんな形でときどきギフトがやってくるのです。つまり、KDPが始まるから、おれもやってみよう!では遅いのです。
でも、それはあくまでも今の時点での話です。だって、ゴールは別に今でなくていいのです。 だから、KDPで色めき立った人たちにこそ、私は「ワードを捨てて、ブログを書け!」と言いたいのです。
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投稿:by いしたにまさき 2012 11 09 02:07 AM [KDP(キンドルダイレクト・パブリッシング)] | 固定リンク
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