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2013.02.08

お前のマヨネーズはなんなのだと問いかけ続けるKDP文学の現状の到達点「マヨネーズ」




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とにかくマヨネーズなのです、世界的なマヨネーズブームとか、キューピーが日本の卵の1割を使っているとか、フォークランド紛争で活躍した航空母艦の名前が「ベインティシンコ・デ・マヨ」だったとか、そういう話ではなくて、今週ずっと私の頭の中は、マヨネーズなのです。

その理由は、ただ1つ。

このツイートのせいで、うっかり「マヨネーズ」という素敵な文学を読んでしまったからです。

マヨネーズ
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アメリカ人が日本で日本語で文学をやろうとしている、こんな予備知識は、この冒頭で、見事にぶち壊されます。

素敵な文学って、やっぱりオープニングが素敵なんです。起承転結とか、そういうことじゃなくて、ああこの本をうっかり開いてよかったと思うような風が吹いてくるそんな感じです。

これの冒頭がある意味すべてであり、ここで何も感じるものがなかった人には、このマヨネーズという本の中に、あなたのマヨネーズにはないと言っていいでしょう。

この一週間。私は私のマヨネーズをかみしめるために、この「マヨネーズ」をいろんな端末で、普段よりもゆっくり読んでみました。

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マヨネーズは、話の内容としては、逆ボーイミーツガールと言っていいジャンルです。

まあ、でもそんなことはどうでもいい。

自分の心にあるマヨネーズとどう向き合って、人生のマヨ雲とどう付き合うのかということを、マヨネーズという言葉を武器にして表現しようと果敢にも挑戦した文学なのです。

 リンク: 生マヨ、ジョッキで! 異彩の乳白色小説『マヨネーズ』にゅるっと - キンドる速報.

作中でどのくらい「マヨネーズ」が連呼されるか数えたところ494回。別集計で「マヨ」連呼は106回で、合計600マヨでございます。

素敵な文学は、既存の言葉にあたらしい意味を提供して、読者の世界をちょっとだけ変えてくれます。

おっとまちがえた。

文学が、文学であるために必要なマヨネーズは、いくつかのマヨネーズとして語られますが、中でも私はいちばん大事なことは、ある言葉にその文学が何か新しい意味を与える力にあると思っているマヨ。

その力は、例えばマヨネーズという言葉を変質もさせます。

 リンク: 自衛隊におけるカップ焼きそばの方法 - 忌川タツヤのKindleは友達さ!.

そこに、迷わず「オドネル」をぶっかける。

そうだよ、そうだよ。焼きそばにはオドネルですよって、意味不明だと思うんですが、「マヨネーズ」を読んでしまえば、みなさんもきっとそういう気持ちになると思います。

さてさて!

少し冷静になって、このマヨネーズを読んだ感じをもう少しみなさんに伝えると、長編ではなくて、短編・中編の海外文学好きなら、もう鉄板で楽しめるはずです。

それは、なにも作者のオドネルさんの母国語が日本語でないとかそういう意味ではなく、マヨネーズにこれだけの意味をのっけてくる自由さ加減というのは、いい海外文学のいい翻訳ものを読んでいる感じに通じるものがあるのです。

もちろん、星新一的な香りもしますし、SF好きにとっても楽しめるはずです。

分量的には、週末にしれっと読める量でもありますし、ぜひみなさんの心にもマヨネーズをどうぞ。

マヨネーズ
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【オドネル・ケビンさん関連記事】

 リンク: Dogentricks.com | 日本で作家を目指すアメリカ人.

 リンク: 【KDP最前線】目指すはアメリカ人初の芥川賞っ!「雑文集」を執筆した”オドネル・ケビン”さんにインタビュー | きんどるどうでしょう.

彼女の言葉を聞いて僕は日本語で作家になろうと決めました。それが自分の義務だと悟ったというか、それまで作家になろうなんて思ったことなかったのに、突然、それ以外のことがどうでも良くなったのです。彼女が僕を感動させてくれたように、僕も彼女が褒めてくれた自分の文章を活かして、この先の人生で力の限り色々な人に感動を与えていかなきゃいけない、と。あれから毎日、執筆に励んでいます。

【追記】

オドネルさんからレスいただきました。

いいマヨネーズだなあ。

そして、iPhoneアプリもありました。すごいな、マヨネーズ。

マヨネーズ App
カテゴリ: ブック
価格: ¥85

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投稿:by 2013 02 08 07:55 PM | 固定リンク

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