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2013.11.14

社会とデータのあり方を問いかける『データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方 』は、みんな読んどけ!




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本日、発売の『データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方 (現代新書) 』。著者の渡邉英徳さんから、献本いただきました。ありがとうございます。

book

といっても、私にとっては、渡邉英徳さんという呼称はピンとこなくて、wtnvさんという方が、耳通りがいいです。

wtnvさんという御仁は、誤解を恐れずに言えば、世界有数のグーグルアース使いです。

特に、プレゼンを行いながらのデモという意味では、たぶん世界トップのグーグルアース使いと言っても過言ではないと思います。

上の動画を見てもらえばわかるのですが、これwtnvさん全部プレゼンの内容を話しながら、特別な道具もなく、普通のPCで操作しているのですが、グーグルアースで自分の居場所がわからなくなって迷子になった経験がある人であれば、このすごさがわかるのではないかと思います。

wtnvさんと私は、実はなんだかんだで、10年ちょっとの付き合いです。私の友人・知人の中でも数少ないブログ以前からの戦友みたいなものです。

はじめて会った頃、wtnvさんは勇者を完全否定した伝説のRPG『moon』を作った制作チームの一員(いや、関連会社だったかも)でした。

moon(ムーン) PlayStation the Best
B00005OV8J

そのwtnvさんがデータというものを追いかけて、首都大学に活躍の場を移し(いや、まだゲーム作る気まんまんかもしれないけど)、現代新書という舞台で、それもしっかりとデータの話をする機会が訪れたことを、ホントにうれしく思っています。

データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方 (現代新書)
4062882345

で、この本、届いたばかりで、まだ最初の方しか読んでないんですが、「はじめに」に書かれていることと、本の組み立てがすばらしいと思うので、紹介します。

「はじめに」の最後に、wtnvさんは、自分の活動を振り返りつつ、こんな言葉を記しています。

僕はずっと「データを紡いで社会につなぐ」ということについて考えてきました。本書は、そんな僕が書いた、データと社会の関わりを知るための入門書です。現代人は、常に何かのデータと関わりあいながら生活しています。自らの意思とは関係なく、日常生活はさまざまなデータで満ちあふれています。データをどのように捉え、どのように社会に活かしていくのか。本書が、そのヒントとなれば幸いです。

これですよ、これ。ここ、ぐっとくるんです。数年前に、モダシンさんとPodcastingで情報を公開するということについて話した内容に呼応します。

お金がいやだといっても、お金を使うことなしに、われわれは普通生きていくことはできません。情報と生活のあり方もとっくに、これに近いものになっているんですよね。

だから、データだけで考えてもダメで、社会だけで考えてもダメで、データと社会というものをセットで考える必要があります。

とはいえ、そんな風に考える機会というのは、なにかしらのタイミングみたいなものがないと、なかなかないもので、だから、データと社会について考えて、さらにそれを活用するチャンスを得たwtnvさんの話というのは、みんな聞くべきなんですよ。

ということで、その次の見事な章立ての話です。

データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方の目次】

  • 第1章 ビッグデータの時代
  • 第2章 オープンデータの時代
  • 第3章 仮想世界の「建築」とグーグルアース
  • 第4章 記憶をつたえる「アーカイブ」をつくりはじめた
  • 第5章 ヒロシマ・アーカイブ
  • 第6章 東日本大震災アーカイブ
  • 第7章 震災とビッグデータ

いいですね。こうですよ、こう。

データという意味ではかかせないワードである「ビッグデータ」から始まって、データを公開することで価値がどんと出てくるオープンデータの話を前置きにしてから、肝心のグーグルアースの話に突入する。

そう、ここのデータの話を飛ばして、グーグルアースの画面とか体験の話をしても、少なくとも本というフォーマットの上ではどうにもならないわけですからね、最高です。

そして、グーグルアースという位置情報というわれわれが、実は日々付き合っている情報のプラットフォームにアーカイブという形で、データと社会をむすびつけていくのが、後半のアーカイブの話です。

放置しておくと、散逸してしまうものをなんとかつなぎとめたいという気持ちで、このプロジェクトが始まったのは、「ヒロシマ」という名前で想像がつくでしょう。

で、タイミングというのは、こういう前準備をしていた人のところにやってきます。すでに、アーカイブというものをどう設計していくかという知識も経験もある人がいて、そこに東日本大震災とデータというものが到来したから「東日本大震災アーカイブ」は作ることができたわけです。

eARthquake 311:東日本大震災アーカイブARアプリ App
カテゴリ: 写真/ビデオ
価格: 無料

これは、インターナビで、日本中の走行データを持っていたホンダが、震災後にすぐに「通行実績情報マップ」を提供できたことと同じです(この話も本の中に出てきます)。

震災とビッグデータというわれわれに与えられた課題は、まだ結論を見ていないと私は思っています。その答えは、次の大きな災害の時にわかるはずです。

震災とビッグデータということに関しては、いろいろな人たちがいろいろな形で、格闘しています。その多くの人の格闘のひとつの記録として、この本を読むことも、実は可能です。

だから、ネットに関わり続けることを考えている人であれば、一読すべきものだと、やっぱり思うんですよ。

あ、そうだ。

震災後、お世話になった人も多いはずの「計画停電マップ」も、この渡邉研究室の仕事でした。

ね、みんな知らないうちに、生活とデータとは無縁ではいられないんですよ。

データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方 (現代新書)
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投稿:by 2013 11 14 10:30 AM [書評, 献本] | 固定リンク

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