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2014.12.13
BOSEのQuietComfort 20ブロガーイベント、製品だけではなくデモも超一流でした
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BOSEのノイズキャンセリングヘッドホンのイベントが、BOSEとインフルエンサーワイヤーとの企画で先日開催されました。
リンク: インフルエンサーワイヤー – 発売から1年あまり、Boseのノイズキャンセリング・ヘッドホンQC20とは?.
ノイズキャンセリングの話をこのニューズレターで読んだところでその凄さはわからないよ、、、、という声もあるかと思うが、実際に体験できる。Boseの直営店では、ノイズキャンセリング機能の真価を堪能するために「飛行機の音」「雑踏の騒音」などが再現された音環境の中で、QC20が視聴できる。
このBOSE初のインイヤータイプとしては、はじめてのノイズキャンセル型のヘッドフォンで、2013年に発売されたものなんですが、なんでもその音を実際に体感して欲しいということで、改めてご紹介ということでのイベントでした。
ということで、BOSEのQuietComfort 20です。QuietComfort 20iというのもありますが、それはiOS用ということですね。
file:///C:/Users/masakiishitaniS3/AppData/Local/Skitch/スクリーンショット_122214_055430_PM.jpgfile:///C:/Users/masakiishitaniS3/AppData/Local/Skitch/スクリーンショット_122214_055403_PM.jpg
で、QuietComfort 20のデモの話をさっそくしたいのですが、そのデモの前に、実はBOSEの会社を描いたショートフィルムを見せてもらいました。
この話はあとでしますが、これが実にいいフィルムで、この短い時間で私はすっかりBOSEという存在に気持ちが入ってしまいました。
マインドセットみたいな言葉を使うといやな印象を受けるかもしれませんが、そういうものではなくて、いいものを見せてもらったので、これから体験するであろうデモに期待感が追加されたという感じ。
このBOSEのフィルムの内容がいいから、この芸当ができるわけですが、これはイベントの組み立てとしていいなあと、まずいきなり思いました。
そして、BOSEのQuietComfort 20のデモです。
また、このデモがうまい。音と耳のことをわかっているから、こういうデモができるんだ!というお手本のようないいデモでした。
この「手を上げたら、ヘッドホンをはずしてください」ってのが、実にうまいところなんですよ。
デモの手順としては、こうです。
- まずヘッドホンをする
- ノイズキャンセリングをオンにする
- 音楽が流れてくる
- 手が上がる合図で、ヘッドホンをはずす
- 外にはノイズが大音量で流れている
これはびっくりします。不意打ちをくらったと思う人もいるかもしれませんが、ヘッドホンをはずした瞬間にノイズキャンセリングの威力を一瞬で味わいまくれるのです。
なぜ、こんなことをする必要があるかというと、耳って人の五感の中でも、かなり選択性が高いのです。
つまり、事前情報による思い込みで、かなり印象が変わってしまうのです。だからこその不意打ちなわけで、こういう手順でわざわざデモをするBOSEは、やっぱり人の耳というものの特性をよくわかっているんだなあと思うわけです。
そして、耳を納得させてから、ノイズキャンセリングのロジックや技術の説明に入っていくわけです。
これは、最高に説得力があります。
BOSEのノイズキャンセリングは、外部の音をヘッドホンに内臓されたマイクで測定するところから始まります。
その測定した音の逆位相の音をぶつけることで、ノイズを抑え込むのです。これが、ノイズキャンセリングの原理です。
その原理を模式的に体感できるのが、以下の動画です。
BOSEのノイズキャンセル技術の原理を体感 from masakiishitani on Vimeo.
オリジナルの音の波に、波が正反対の音をぶつけているのがわかるでしょうか?
こういう原理なんです。わかりやすいデモです。
そして、インイヤー型だからこそできるのが、耳栓にように耳をシールするイヤーチップ。
これがまた極上の着け心地と遮音。
そして、えらいのが、となりに座ってた伊藤さんに確認してもらったんですが、音漏れがほとんどないというところです。
そして、ノイズキャンセリングとイヤーチップのおかげであまりにも高性能になってしまった遮音性から、日常生活をヘルプする意味で搭載されたのが、Awareモードです。
ボタンを押すと人の声とかサイレンなどは聞こえるAwareモードがオンになるわけです。
一通り、デモが終わったので、さっそく自分のiPhoneにQuietComfort 20iを差して、ここのところヘビーローテーションの「水曜日のカンパネラ」を聞いてみました。
いやあ、普通にいいですね。
この時点で、私は5万円ぐらいのヘッドホンだと思ってました。
でも、これこの音でこれだけの高性能のノイズキャンセリング機能を搭載して、3万円ぐらいってのは、これはちょっとお値打ちだと思いました。
▼【国内正規流通品】BOSE QuietComfort20 ノイズキャンセリング・ヘッドホン(インイヤータイプ)
▼【国内正規流通品】BOSE QuietComfort20i ノイズキャンセリング・ヘッドホン(インイヤータイプ)
会場には、過去のBOSEのノイズキャンセリングヘッドホンが並んでいました。
この初代QuietComfort、もう2001年のことなんですねえ。
そこから13年後のノイズキャンセリングヘッドホンがQuietComfort 25。
これ、ヘッドホンの中に「L・R」と表記されているの、すごくLRがわかりやすくていいですね
で!
さて!
やっと、最初に話したBOSEのショートフィルムの話です。
リンク: DREAM REACH | Bose #ListenForYourself.
1964年、Bose創立。 50年もの間、一切語られなかったBoseの原点とその軌跡をフィルム化。 世界のオーディオシーンを愕然とさせた、Boseの発想はどこから生まれたのか。 その答えを、アカデミー賞を受賞した映画監督モーガン・ネヴィルがこのフィルムに収めました。 貴重なショートフィルムを11月30日(日)より、全国で期間限定サーキット上映します。
このBOSEのショートフィルム、なんだかどこか謎めいたBOSEという会社のことを、われわれに教えてくれます。
リンク: ボーズの歴史 | Boseについて | Bose ボーズ.
Bose Corporationは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授を務めるアマー・G・ボーズ博士により、1964年に設立されました。彼がMITの大学院生であった1950年代、カタログのスペックを吟味した上で、もっとも良いと思われたスピーカーを購入しました。しかし、購入したスピーカーが、実際の演奏とは程遠い音を出すことに愕然とします。この時から、生演奏の音を忠実に再現するためのスピーカーの研究が始まりました。
ノイズキャンセリングの原理については、時間がとられていて、最初の原理はBOSE博士が機内でアイデアを思いついたこと。
そして、そこから製品になるまで15年以上かかったことが描かれました。
リンク: Bose A20 Aviation Headset 歴史 | 航空機向け | Bose ボーズ.
BOSEのノイズキャンセリング・ヘッドセットの歴史は、1978年、ボーズ博士が欧州から米国への帰路につく際、旅客機の中でノイズキャンセリング技術の基本コンセプトと、数学的な根拠を導き出したことから始まります。
この研究・開発にかける時間と情熱。
これが、BOSEを他の音響メーカーと違う会社にしているのですよね。
そして、その謎の源泉となることも語られます。
なんと、BOSEという会社の株式の大部分は、BOSE博士の考えにより、MITが保有しているのです。
つまり、儲けても利益はMITに流れます。そして、その金でMITは研究を続けることができ、MITはBOSEの経営には口出ししないという仕組みになっているのです。
とびぬけた製品は、とびぬけた会社ととびぬけた経営から生まれるということを、このBOSEのショートフィルムを教えてくれるのです。
なお、このBOSEのショートフィルムは、来年の1月末まで全国を巡回して上映されます。
BOSEファンのみなさんは必須、そうでない人もBOSEという会社に興味が膨らむフィルムですので、ぜひどうぞ。
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投稿:by いしたにまさき 2014 12 13 01:41 AM [ガジェット] | 固定リンク
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