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2016.05.19
102冊目「フィルターバブル─インターネットが隠していること」イーライ・パリサー、フィルタに無自覚だとたぶん滅ぶよ
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アウトプットは量多い方がいい。フィルタは各自がやればいい。この原則わかんない奴はインターネット合わないと思う。
という、Tumblrでサービスがある限りリブログされ続けるだろうという名リブログがあります。
なぜ、これが名リブログなのかというと、これほどネットにおけるフィルタの有用性について簡潔な説明がついぞ見当たらないからです。
で、そのネットのフィルターで起きていることについてだけ書かれたのが、このフィルターバブルです。
そう、一冊の本のお題になるぐらいにフィルターって大事なことなのです。
それにしても、すでに何人のもの人が言っているようですが、この本が最初に翻訳されたときの「閉じこもるインターネット―グーグル・パーソナライズ・民主主義」というタイトルは、ホントに改題されてよかったです。
フィルターバブルという簡潔なタイトルの方が、頭に?が出て断然いいです。
さて、冒頭のフィルターの件ですが、そこには「各自やればいい」と書かれています。ここなのです、つまりフィルターというのは、基本自前でやるべきことなのです。
でも、問題は、今フィルターは自前ではなくて、コンテンツを供給する運営側がやっているということなんです。
つまり、ぼんやりしていると、そこにフィルターがあることに気づかないで情報を追いかけてしまうということなんです。いちばんわかりやすいのは、facebookのニュースフィードでしょう。
あのニュースフィードには、facebookが重みづけをした結果が表示されています。フレンド全員の全部の投稿が流れたら、ニュースフィードそのものが情報過多になってしまうからですね。
でも、このロジックを知っていれば、自分自身でfacebookの重みづけの上位に別のフィルターをつけることができるわけです。
ここではそのやり方は説明しませんが、フィルターに無自覚だと、そういった対策を思いつくことさえできません。
ネットの情報とフィルター、基礎教養として一度理解しておくべきことです。まじで。
▼フィルターバブル──インターネットが隠していること (ハヤカワ文庫NF)
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投稿:by いしたにまさき 2016 05 19 10:34 AM [1000冊紹介する] | 固定リンク
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